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「トゥヘルの宿題を、果たして香川は解くことが出来たのか?」ドイツ・ブンデスリーガ第21節 ボルシア・ドルトムント-ハノーファー

前節はベンチ外になってドイツ中のメディアが大騒ぎになった香川は、今節はオーバメヤンが欠場という理由もあってか先発復帰。最下位のハノーファー相手にしっかり結果を出したいところだったが、ムヒタリアンのスーパーミドルで1-0というしょっぱい試合になってしまった。

トゥヘルが香川にどういうプレイを求めているのかについては、前半のプレイを見れば明らかだった。香川はあまり下がらず高い位置に張り付き、縦パスが入るとワンタッチでロイスに預けて自分はスペースに上がってまたボールを受けるという具合に、より手数をかけず素早く攻めるという狙いが徹底されていた。

去年のシーズン前半戦であれば、あれだけびっちり引いた相手には、香川はポジションチェンジしながらバックパスを交えつつ沢山ボールにタッチしてリズムを作り、相手の守備おn隙を見て一気にスピードアップする形が多かったが、それとは正反対のプレイが求められているとのは確かだろう。

ただ、それが成功していたかどうかは微妙なところで、ハノーファーは4-1-4-1のフォーメーションでサネがほとんど香川のマンマークに付いているような形だったので、パス自体もあまり入らなかったし、ボールを受けようとしてもタイミングが合わない事が多かった。その形で前半は2度ファールを受けてFKの機会を作ったが得点には繋がらず。後半は久々のフル出場で疲れたのか、低い位置で無難にパスをさばくプレイが多くなって試合からは消えてしまった。

あと気になったのが、ムヒタリアンがゴールを決めた場面で、ドルトムントがボールを奪ってムヒタリアンがドリブルをしている時に、左SBのシュメルツァーが猛然と駆け上がってパスコースを作っていたのに対し、香川はすぐ後ろにいたにも関わらずゆっくりジョギングをしていた事。インテンシティを重視する監督なら、こういうプレイは引っかかるはずだ。

トータルで見れば、トゥヘルの宿題についての香川の採点は、努力は認めるがまだまだ不合格といったところだろうか。良し悪しはともかくとして、トゥヘルの目指すサッカーがはっきりしてしまった今となっては、選手はそれに合わせるしか無い。練習から地道にアピールして出番を多く勝ち取ってもらいたい。

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