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「ウノゼロのチームが、セットプレイで3発食らう」イタリア・セリエA第24節 ヴェローナ-インテル

前節のキエーヴォ戦では、シュート24本とクロス38本を撃ちまくりながら1-0と辛勝に終わってしまったインテル。

アウェイで行われた今節のヴェローナ戦では、前半の8分にCKからムリージョがヘディングで先制点を決め、その後テレビカメラに抜かれたマンチーニ監督がニンマリしていたぐらいに幸先の良いスタートとなったが、その4分後にはCKからヘランダーに決められてあっさり追いつかれると、そのまた3分後にはFKからピザーノに決められてあっという間に逆転、マンチーニ顔面蒼白という有様。

さらにヴェローナのセットプレイ地獄は前半だけにとどまらず、後半12分にまたまたまたCKからヨニツァがフリーで飛び込んでキエーヴォ3点目。この場面を見ると良く分かるのだが、インテルはセットプレイの守備で各選手が指差してマーカーを確認してるつもりなのだが、実際はマンマークのふりをしてゾーンで守ってんじゃないかというぐらい、ほとんどヴェローナの選手を見てなくて、ヘディングの競り合いも2人が重なっていたりと、セットプレイの練習なんかしてないんじゃないかというぐらい、守り方が曖昧だった。

インテルは逆転されてからも相変わらず長友のオーバーラップで前線にゆっくりボールを運び、クロスを上げては守りを固めた相手の守備に跳ね返されるというキエーヴォ戦の繰り返しに終始、キエーヴォ戦ではクロスの数は38本だったが、ヴェローナ戦ではそれをさらに上回る45本のクロスを打ちまくり、モイーズ時代のマンUを思い出すクロスマシーンぶりで全く点が取れる気配がしない。

マンチーニ監督は相変わらず危なっかしいプレイを連発するフェリペ・メロを後半から下げてペリシッチを投入したが、この采配が当たった。3点目を奪われた4分後に、相手がパスカットしたこぼれ球を右サイドでエデルが拾うと、ペリシッチが飛び出して低いクロス、これをオフサイド気味ではあったがイカルディが決めてインテルが息を吹き返す。そして33分にはカウンターからエデルのクロスはイカルディに合わず流れてしまうが、ファーサイドにいたペリシッチが合わせてシュートをすると、ボールはGKゴッリーニがセーブするものの場所はゴールの中で、インテルがとうとう同点に追いついてしまう。

このまま一気に逆転と行きたかったインテルだが、今度は逆にマンチーニ采配が裏目に出てしまう。後半38分にアレックス・テレスに代えてビアビアニーを投入して長友を右SBに移したのだが、ビアビアニーは周りと呼吸が合わずにミスを連発、それまで長友が潤滑剤としてポンプのように上下動していたルートが無くなり、しかしチームもいきなり右サイドの長友を使う形に切り替えられず攻撃が停滞。逆に終盤はヴェローナにチャンスを作られてしまったが何とかドローのままで試合終了。

長友は前節と同じようにチームのボール運び屋として機能はしていたが、キエーヴォ戦ほど相手がサイドを捨てて来なかったので、パラシオやブロゾビッチとのコンビで崩そうと工夫はしていた。まあ、もっとカットインからのドリブルがあったり、低くて速いクロスが上げられればと思うが、失点にも直接絡んではいなかったし、彼がやれる事はやったように思う。次も先発で出られたらいいけどね。

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