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「点が取れなくてもラニエリの熱い抱擁を受ける岡崎の価値」イングランド・プレミア

レスター・シティが、24節からのリバプール、マンチェスター・シティ、アーセナルの強豪3連戦を互角以上で切り抜けられたらチャンピオンズリーグも視界に入るかなと思っていたら、最も難しいハードルであるエティハド・スタジアムでのシティ戦に、3-1で勝利するとはさすがに想像すら出来なかったよ。

その最も大きな要因になったのが、やはり試合開始わずか3分に決まった、PAの右側すぐ外のFKからフートが合わせて決めた先制点。その後にシティは完全にボールを支配してサイドから徹底的に攻め立て、レスターは岡崎とヴァーディに全くボールが入らなくなってセカンドボールを拾われてはサイドから攻め立てられるも、ゾーン・ディフェンスのディアゴナーレ、スペースへのカバーリングを欠かさず、カンテとドリンクウォーターのダブルボランチを中心に辛抱強く耐えて前半を切り抜けられたのが大きかった。

そして後半が始まると、早速3分にレスターお得意のカウンター攻撃が炸裂、マフレズがオタメンディのスライディングを交わして岡崎がファーに流れてマークを広げたところで、さらにデミチェリスを切り返しで置き去りにしてレスターが2点目をゲット。さらに後半15分には、CKからフートが浮き球のヘディングを決めて何とまさかの3点目。

前半の猛攻にアップアップだったレスターは、後半になるとさらにガス欠になるかと思われたのだが、逆に運動量が落ちたのはシティの方で、何とレスターがエティハド・スタジアムでボールを回してサポーターからオーレを受けるという信じられない光景が展開する(笑)。

後半35分にルーチンのように岡崎がウジョアに交代すると、これもルーチンのようにレスターが突然守備でドタバタし始め、CKから明らかにオフサイドではあったがアグエロに1点を返され、その後も危ないシーンを連発したが何とか逃げ切り、試合はレスターが3-1で勝利し、6ポインターマッチをがっちり勝利で終えることになった。

岡崎は、前半にカウンターからヴァーディのクロスにわずかに届かなくてゴールラインを割ってしまったり。後半は倒れ込みながらのシュートがミートせずに転がったりと、せっかくチャンスがあっても決められず、カウンターの場面では明らかにヴァーディよりもパスを出す優先順位が低い扱いになってしまっていたが、交代時にはラニエリから熱い抱擁を受けていたのが興味深かった。

しかしそれは岡崎が退いた後の試合を見れば明らかで、岡崎と交代で入ったウジョアは一応守備時には中盤に入って守備参加する努力は見せるのだが、その動きが回りを見ずにとりあえず下がれば良いと思って動いているような感じで、岡崎のような試合の流れを見ながらポジショニングを攻撃的にも守備的にも切り替えられる柔軟性が無く、ボールサイドに関与する機会が明らかに少なく、中盤でシティが自由にボールを回していた。

だから岡崎が常にフル出場してれば良いかというとそうでもなく、前半のヴァーディからのチャンスに足がギリギリ届かなかった場面を見ても、やはり短足・・・じゃなくて、絶好調時に比べるとアジリティ、運動量が全体的に落ちているのは明らかで、それでもラニエリにとっては必要な時に最低限必要なスプリントをしてくれている岡崎は先発から外せないのだろう。

さて次は、前半戦のレスターが唯一2-5で完敗してしまった相手であるアーセナル。ここでもし勝てると完全にチャンピオンズリーグが現実のものとなってしまうわけで、今日の試合以上に岡崎の貢献がキーとなる試合になるだろう。もう岡崎に得点とか贅沢は言わないから(笑)、とにかく引き分け以上の結果をもたらしてくれる事を望みたい。

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