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「早くも本田とアバーテのラインが対策されて手詰まりなミラン」イタリア・セリエA第21節 エンポリ-ミラン

典型的なプロビンチャながらもここまで7位と健闘しているエンポリと、そのすぐ上の6位に留まっているミランの試合は、まさに順位のライバル同士という内容で順当なドローに終わった。

中田がいた時代からホームでのプロビンチャが手強いのは変わらず、試合を通じて優勢だったのはホームのエンポリ。ミランは試合開始8分に、左SBアントネッリの浮き球ミドルパスにバッカが抜け出し、上手く相手を抑えて先制点をゲットしたものの、そこからは完全にエンポリのペースで、ミランの攻撃陣はエンポリの激しいプレスから攻撃に転じる速さに防戦一方になってしまう。

一時は好調だった本田とアバーテの右サイドも最近は相手に研究されてしまったようで、エンポリは本田とアバーテの間に左インサイドハーフのクローチェを侵入させ、縦のラインを切ると同時にそこでパスを受ける事で本田がカバーのために下がらざるを得ず、結果的に右全体が押し下げられて攻撃を作れなくする方策を取って来た。

そしてミランの弱点であるモントリーヴォとベルトラッチの守備の軽さを突かれ、32分にはモントリーヴォの軽い対応と、そのモントリーヴォと横並びになっていたベルトラッチのまずいポジショニングで、見事にピッチのど真ん中を突破されて最後は右サイドでフリーになったジエリンスキにGKの股抜きゴールを決められてしまう。

ミランは、後半早々にゴール前でのパス回しから相手がクリアしたボールがニアンの頭に当たってDFラインの裏へ転がり、それをボナヴェントゥーラが蹴りこむラッキーなゴールで再びリードするも、エンポリの勢いは一向に収まらず、後半だけで見ればシュート数はエンポリが10本に対してミランが3本と前半以上に圧倒され、後半16分にはプッチャレッリのシュートはミランGKドンナルンマが一度は弾いたものの、こぼれ球をベテランのマッカローネが押し込んで同点。

後半22分にミランはバロテッリを投入するが、バロテッリはほとんど中で競らずにフラフラと楽なサイドに流れるばかりで戦況は変えられず。最後は本田を下げてボアテングを投入するも、エンポリの猛攻に何とか逃げ切る形で2-2のまま試合終了。

バッカとニアンは決してポストプレイが得意ではなく、本田とアバーテのラインが対策され、ボランチは相変わらずポジショニングが悪くて守備が軽い、バロテッリとボアテングは使い物にならないと、またもミランの手詰まり感が見えつつある。いい加減、クツカをアンカーにしてモントリーヴォと本田をインサイドハーフにした4-3-3か4-3-1-2にするしか無いと思うんだけどなあ・・・メネズがそろそろ戻って来るみたいだけど、無駄に使えない前線が余っている中、ミハイロビッチ監督はどうするんだろうね。

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