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「何も無いところから簡単に得点を決めてしまうバルサの錬金術」クラブW杯 決勝 リーベルプレート-バルセロナ

準決勝の広島対リーベルの試合を見て、後半の序盤を除けばリーベルに本気を出させてないなと思ったのだが、その本気全開のリーベルを全く相手にせず3-0で楽々勝ってしまうバルサの強さには言葉を失ってしまう思いがした。

バルサの攻撃に対して、リーベルがどういう戦い方をするかと思ったのだが、意外にもオーソドックスな4-4-2の形にして来た。対するバルサはお馴染みの4-3-3だが、ネイマール、スアレス、メッシの並びにあまり意味は無く、特にメッシについては完全にフォーメーションのバランスを無視したポジションを取るので、リーベルはラキティッチとイニエスタにはある程度マークをはっきりさせていたが、MSNについてはゾーンで見ざるを得ない状態だった。

ただリーベルのFW2人によるプレスのタスクが曖昧で、バルサはブスケツが比較的フリーでボールを持てる機会が多く、そこからサイドへワイドな展開を繰り広げるバルサが徐々にリーベルを追い詰め始める。そして36分に、ネイマール、メッシとプレスを受けながらも楽々とボールをキープすると、オーバーラップしてきたダニ・アウヴェスがクロスを上げてネイマールが頭で落とすと、メッシはダイレクトシュートを予測してコースに入ったDFの裏をかき、バウンドしたボールを左足アウトで叩いて先制点を決めてしまう。

しかしバルサの攻撃陣は、リーベルがきっちり守備に人数をかけていても全く問題にせず、まるで錬金術士が金を生み出すかのように点を決めてしまうのだから恐ろしい。バルサを見ていると、サッカーって点を取るのが簡単なスポーツのように思えてくる。

リーベルも、カウンターからクロスを上げたりFKを獲得したり抵抗はするもののピケの高さにことごとく跳ね返され、後半開始早々にあっさりとブスケツからのロングパスからスアレスが抜け出しあっさり2点目。そこからはスペースを得たバルサの個人技披露会のようになってしまい、特にネイマールの相手が動いた逆を突きまくるドリブルが全く止められない。仕方なくリーベルの選手はネイマールに対して飛び込まず待つだけの守備に切り替えるが、そこからピンポイントのクロスを出して来るのでどうしようもない。でスアレスが裏に抜け出して3点目。

その後はリーベルが最後の意地を見せてミドルシュートをバルサゴールに浴びせるものの、後半39分のゴンサロ・マルティネスによる強烈なミドルはバルサGKブラボがわずかに弾いてポストと運も無く、終わってみれば3-0の楽勝。リーベルファンには悪いけど、完全に大人と子供のような差がある対戦だったかなと。

これでチャンピオンズリーグでいったいどこがバルサを止められるかという話題に移るだろうが、MSNがベストコンディションなら止められるチームは無いだろうなというのが正直なところ。彼らを止められるとしたらバイエルンかPSGになるのだろうが・・・それでもバルサとは明確な差があるようには思う。でもベスト16で対戦するアーセナルが、なんか間違ってホームで大勝しちゃわないかなと少し期待はしておこうかな(笑)。

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