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「香川のゲームメイクを”拒否”したトゥヘル監督の自滅」ドイツ・ブンデスリーガ第17節 ケルン-ボルシア・ドルトムント

大迫が不出場で、ドルトムントが負けてしまったのであまり詳しく内容を書く気は無いけど(笑)、確かに6日で3試合というハードスケジュールだったためにローテーションをしたのは分かるけど、トゥヘルの人選とゲームプランには大きな間違いがあったと言わざるを得ない試合だったなと。

まず最近はほとんど試合の出番が無かったパク・チュホとホフマンが左のSBとSHで先発したのだが、やはりパク・チュホはシュメルツァーと比べるとオーバーラップの動きが少なく、左利きなので縦を切られるとすぐ中や後ろへとボールを戻してしまうので推進力になってくれない。そしてホフマンはドリブルのキレはあるんだけど判断が遅くて他の選手とコンビネーションが作れていない。

後半の頭からパク・チュホが下がってシュメルツァー、フンメルスに代わってベンダーが入ったが、シュメルツァーとフンメルスが疲れていたからだとしても交代枠を無駄にした感は強いし、後半30分にホフマンに代えてラモスを入れたが、左SHのラモスはほとんど何も出来なかった。しかもその時点でギュンドアンは疲れ果てていて、終盤のケルンのプレスに対してほとんど何も抵抗出来ていなかったのだから、カストロあたりを中盤に入れたほうが良かったように思う。

終盤の8分間で立て続けに失点して逆転負けを喫してしまったのは、直接的にはビュルキの無理な縦パスをカットされてしまったのと、シュメルツァーのクリアを頭でカットされてモデストへのラストパスになってしまったミスだが、既に全員が疲れ切っていたのでポゼッションを放棄して4-4でしっかりブロックを作るサッカーに切り替えるべきだった。

そして極めつけは香川のトップ下起用。これは単に香川が上がり過ぎていたわけではなく、トゥヘル監督から香川や他の選手に対してかなり強く指示が出されていた様子なので、明らかに監督だったのは間違いない。

トゥヘル監督は、久しぶりに香川を先発させたにも関わらず、インサイドハーフじゃなくてトップ下に固定させたのは、ボランチ的にプレイしたがるパク・チュホとポジションがかぶらないようにする目的もあったのかもしれないが、やはり「あえて香川にゲームメイクさせない」戦い方を模索しているのは確実だろう。

おそらく狙いとしては、これからヨーロッパリーグやバイエルンとの一騎打ちに備えて、クロップ監督時代のようにゲーゲンプレッシングからのカウンターサッカーを従来のスタイルにプラスさせたいというのがあるのだろう。そして香川をトップ下に置いて、かつての得点力に賭けたと。

まあそれも分からないわけではないけど、それをやるには今のドルトムントがあまりに香川のインサイドハーフとしてのゲームメイク能力に頼り過ぎているのではないかと思う。つーか、今無理にやらずウィンターブレイク中に練習して後半に備えれば良かったように思うのだが・・・そこまで焦る理由がどうにも解せないシーズン前半最終戦だった。

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