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「武藤がセーブしながらプレイするなんて珍しい光景」ドイツ・ブンデスリーガ HSV-マインツ

チームの出来自体が凄く良いとは思えないのだけれど、何故か公式戦4試合無敗で9位に浮上してしまっているマインツ。今節も勝ち点で1上回っているHSVに対してアウェイで3-1と勝利し、これでとうとうEL圏となる6位にいるシャルケに勝ち点1の7位まで到達してしまった。

この試合もやはり内容的にはHSVのペース。フォーメーション的には同じ4-2-3-1で序盤からプレスを掛け合う展開になったが、火曜日の練習で太ももの裏側に違和感を覚えて心配された武藤がやはり本調子では無いようで、いつもの活発な飛び出しは影を潜め、1対1でもあまり激しく競わないのでなかなか基点になり切れない。

対するHSVは、前節とは打って変わってSBが最初からワイドで高い位置取りをする形で徐々にボールを支配し始めると、ニコライ・ミュラーやホルトビーが鋭いシュートを放つもののマインツGKカリウスのセーブなどで先制点までには至らない。

すると16分に、中央で武藤が絡んで左サイドにパスを出し、ハイロが折り返したボールはいったん相手にクリアされるものの、それが中途半端にハイロの場所に落ちて来て、倒れこんでいたハイロがとっさに足を出して当てたボールが何とループシュートのような形になって、マインツにとっては非常にラッキーな先制点がワンチャンスで手に入ってしまった。

その後も攻勢を続けるHSVは、35分にPA内で完全なフリーになったグレゴリッチュがシュートを放つが、ボールはゴールマウスを大きく外れるやらかしをしてしまって同点のチャンスをフイにする。結果的に、これが今節のHSVの運命を象徴するようなシーンになってしまった。

逆にマインツは後半5分に、酒井高徳がロングパスをカットしたボールがハイロに渡ってしまい、マリに預けてからハイロが右サイドをオーバーラップ、そしてまたマリからボールを受けたハイロが角度のないところからシュートを決めてマインツが2点目。イージーなシュートがことごとく決まらないHSVに対し、マインツは難しいシュートをきっちり決める対照ぶり。

そして後半31分にはカウンターからマリがドリブルで持ち上がり、並走した武藤が受けて左サイドのハイロにパス、マークに来た酒井高徳をカットインでやすやすと交わすと、ファーサイドに飛び込んだクレメンスにアシスト、これで完全に勝負あり。HSVは終了間際にジュルーが1点を返すものの、試合は1-3で終了。HSVにとっては何とも解せない結果になってしまった。

酒井高徳は攻撃面では良いスルーパスを出したり組み立てで貢献はしていたものの、守備では相変わらずポジショニングやマークに行く動きが不安定で、結果的に2失点に絡んだしまったので印象が良くなかった。やっぱ彼を活かすには、周りに味方が居てコンパクトな状態でないと厳しいと再確認。もう独り立ちは無理なんだろうなあ・・・

武藤は、酒井とは対照的にプレイ自体は悪かったけど得点には2回絡んでいるという不思議(笑)。今はとにかくウインターブレイクまでだましだましやって行くしか無い感じか。くれぐれも変な無理をして長引く怪我になる事だけは避けてほしいね。

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