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「ここでダイレクトプレイを重ねられるのがドルトムント」ドイツ・ブンデスリーガ第15節 ヴォルフスブルク-ボルシア・ドルトムント

昨日は丹後の方まで日帰りバスツアーに参加しており、ガッツリ酒を食らってから試合を見たので詳細は省略。

親会社の不祥事の影響で(?)一時期は成績がやや低迷していたものの、ここ3試合は負け無しで3位まで浮上しているヴォルフスブルクのホーム、しかもドルトムントは風邪が流行っていてフンメルス、ヴァイグル、ソクラティスという守備のレギュラー3人が欠場ということもあってかなりの苦戦が予想されたが、意外と前半はドルトムントがポゼッションする展開になった。

しかしドルトムントは序盤にあった決定機が2度もバーに嫌われ、この日はエースのオーバメヤンが完全なブレーキで、ドルトムントが試合を支配している間に得点できたのが、前半の32分にムヒタリアンが中盤でボールを奪ってからロイスがGKを交わして決めた1点のみで、そこでスイッチが入ってしまったのかヴォルフスブルクの大反撃が始まってしまった。

そういう流れの中で後半10分に投入されたのが香川。交代の理由は戦術的なものじゃなくてギュンドアンの負傷によるものではあったが、左のインサイドハーフに入った香川は積極的にスペースへと動いてボールを受け、着実にパスを展開させる事で後半は終始バタバタしていたドルトムントを落ち着かせた。

そのまま試合はロスタイムに入り、このままドルトムントが逃げ切るかと思われたのだが、左サイドからドリブルを仕掛けたシュールレがピシュチェクとすれ違った時に倒れ、どう見てもシミュレーションだったのだが主審の判定はPK。そしてこれをリカルド・ロドリゲスが右隅に決めてヴォルフスブルクが同点に追いつく。

ところがロスタイムも2分を過ぎたところでドルトムントがカウンター、ボールを受けた香川は前を塞がれたために右にはたき、これをピシュチェクがダイレクトで左サイドにいたムヒタリアンにパスを送ると、ムヒタリアンもそれをダイレクトで折り返し、オフサイドギリギリのタイミングで飛び出した香川がしっかり当てて奇跡の決勝点を挙げた。

香川から右サイドをオーバーラップするギンターにサイドチェンジが渡り、それをダイレクトで折り返したボールをオーバメヤンが決める、ゴール前でのサイドチェンジ+ダイレクトプレイという形は、今期のドルトムントを象徴する攻撃パターンだが、決めた選手こそ違うがこれもまたドルトムントの戦術的な統一意識がもたらした得点だったと言える。

そして今節はあのバイエルンがボルシアMGに負けるという波乱があり、これで2位ドルトムントとの勝ち点差は5に縮まった。選手層の薄いドルトムントがバイエルンに追いつくには依然として厳しいのは間違いないが、守備のレギュラー陣+香川が先発から抜けたこの試合で結果を出せた事は大きい。ウインターブレイクまでに何とか勝ち点3以内に差を縮めたいところだ。

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