サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

「ラッバディア監督が変わって酒井高徳も変わった?」ドイツ・ブンデスリーガ第14節 ブレーメン-HSV

前節にドルトムントを3-1で破るという金星を挙げたHSVは、今節もアウェイでブレーメンに対して3-1と快勝、レヴァークーゼンやシャルケといった強豪と勝ち点で並んだ7位にジャンプアップする事となった。

このブレーメン戦を見た限りでは、HSVの1点目はカウンターからイビシェヴィッチが角度のないところからゴラッソなミドルを決めたものであり、2点目もFKが壁に当たってゴールへループ気味に吸い込まれるというラッキーな得点で、ブレーメンに対してそれほど一方的に攻め立てているという様子ではなかった。

ただし戦術的には特徴があって、フォーメーションは4-2-3-1で特別なものは何も無いのだが、守備時に最初から4バックがセンターに寄った形になっていて、そして相手がサイドを突いて来たらその都度SBが斜め前に出てチェックに行っている。そして攻撃に転じると、中盤がトライアングルを組んでシンプルにパスを回し、前線がスペースへと動いてサイドチェンジのパスを引き出して手数をかけずに攻め切ってしまう。

なので、酒井高徳も得意のオーバーラップはそれほどやらず、しっかり自分のポジションを守って守備第一のプレイに徹していた。とは言え、やはり何度か下手な突っ込みを見せて交わされたりする場面はあったし、前半はミスパスが多かったのは確かだが、以前とは比較にならない安定感でハラハラ感は薄まったかなと(笑)。

以前にラッバディア監督がシュツットガルトを率いていた時は、CBとSBがほとんど分断した状態になっていて酒井はほとんど個人の判断だけでポジショニングし、、前線は前線で動きが硬直していて酒井高徳がオーバーラップをしまくる事で何とか攻め手を作っていた事を考えれば、同じ監督とは思えないほど戦術が様変わりしていて驚愕する。

それに比べるとブレーメンは、ホームというのもあって出足とプレスの勢いは激しいが、基本的にロングボールを蹴ってセカンドボール狙いなので、中をきっちり締めて中盤で着実にパスを繋げるHSVに対して連続攻撃がかけられず、ミスから失点を重ねてしまった。後半になって17分にウジャーのゴールで反撃を開始するものの、その6分後にはニコライ・ミュラーに独走ゴールを決められて終戦。

HSVはトップスコアラーのラソッガが怪我で退場したのが心配だが、ニコライ・ミュラーやホルトビーなど前線にはタレントが揃っているので、戦術さえ安定していればそれほどの大崩れは無いだろう。酒井高徳自体のプレイはまずまずだが、ディークマイヤーが怪我から戻った時にどう判断されるかだね。

モバイルバージョンを終了