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「決して神戸は悪いサッカーをやっているわけじゃないんだけど」ヤマザキナビスコカップ 準決勝第2レグ 鹿島アントラーズ-ヴィッセル神戸

ナビスコカップ準決勝の第1レグを鹿島が2-1でリードして折り返し、カシマスタジアムで行われた第2レグ。神戸は鹿島に先制を許しながらも追いつき、可能性が見えて来たものの逆転のチャンスに決められず、終盤に力尽きて連続失点、終わってみれば4-1で鹿島の大勝に終わった。

試合の序盤は鹿島ペース。先制点が欲しい神戸は立ち上がりから攻撃的に行くのだが、4-4-2のフォーメーションではあるがゾーンというよりは早めにマンマークして来る鹿島の守備にパスワークが分断され、カウンターからピンチを作ってしまう。そして案の定、16分に右サイドでボールを受けた赤崎に守備陣が突っ込んでしまい、空いたセンターへのボールを中村が落ち着いて押し込み鹿島が先制する。

しかしこれで鹿島は変に落ち着いてしまったのか、ここから一気に試合のペースは神戸に傾く。神戸のフォーメーションは3-4-3だが、攻撃時は森岡がアンカーの位置まで下がって来るようになり、鹿島が全く森岡をケアしなかったのでそこから自在に展開パスを出され、3トップのサイドが受けてWBがオーバーラップ、またはその逆というサイドのコンビネーションで鹿島のマンマークで出来たギャップを突く攻撃で圧倒、21分には昌子の緩い対応を突破されて最後は渡邉が同じような形で同点ゴールを決める。

神戸はその後も石津、増山、高橋峻希の強力な右サイドを中心に鹿島を攻め立てるが、GK曽ヶ端のナイスセーブで何とかしのいで前半を同点で終えると、後半8分にCKからのシュートを神戸GK徳重が弾き、こぼれ球を金崎が押し込んで劣勢だった鹿島が2点目を決める。

アウェイゴールで逆転のためには3点以上が必要になってしまった神戸は、さすがに気持ちが切れてしまったのかそこから運動量が落ちて攻撃も単発に終わる形が多くなる。そして29分に岩波のクリアミスから金崎がシュート、これがオウンゴールになって鹿島が追加点、最後もカイオがダメ押し点を決めて4-1で試合終了。

神戸は怪我人だらけとは思えないほど攻撃の内容は良く、若手がいきいきとプレイしていて見ていて気持ちよかったんだけど、全体的な守備力というか経験が不足していてナイーブさを露呈してしまった。これで公式戦は6連敗で降格ゾーンが見えて来てしまったが、歯車が噛み合えば浮上できる潜在能力はあると思う。ここは辛抱のしどころだろう。

そして裏の試合ではガンバが勝ち抜け、これでナビスコカップ決勝のカードは鹿島対ガンバになった。ともにフォーメーションはフラットな4-4-2なので、1対1の局面でどちらが優位に立てるかが試合の行方を左右しそうだ。

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