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「肉を切らせて骨を断ったのは、新潟なのかガンバなのか」ナビスコカップ 準決勝第1レグ アルビレックス新潟-ガンバ大阪

Jリーグの年間順位では15位と降格ゾーンが目の前に迫っているアルビレックス新潟だが、何故かナビスコカップでは非常に好調で、新潟ホームで行われたガンバとの第1レグでも、後半にレオ・シルバを退場で失って1-1のまま終了かと思われた後半45分に、見事なカウンターで決勝点を挙げる劇的な勝利となった。

新潟のフォーメーションは4-4-2、ガンバは4-2-3-1という形ながら、守備時はどちらも4-4-2になるマッチアップだったが、ガンバがサイドはあまり上らずに後ろの8人でゾーンを作ってリトリートする守備なのに対し、新潟はSBが高く上がった2-4-4のような形で高い位置から中盤がマンマーク気味にプレッシャーをかける守備を行っていた。

そのため、遠藤を温存したガンバは新潟のプレスに対してなかなかパスコースが見つけられずミスが多くなり、試合の流れとしては新潟のものだったが、なかなかチャンスを物に出来ない流れで迎えた33分に、新潟のSBが上がったスペースを使って藤春が突破、大森にピンポイントのクロスを合わせてガンバが先制する。が、その3分後に新潟の山本康裕が右サイドで華麗な切り返しからシュートを決めて新潟が同点に追いつく。

後半もその勢いのまま新潟ペースが続いたが、後半25分にレオ・シルバがプレイとは関係ないところで相手を蹴ってしまって一発退場。これで数的優位になったガンバが終始新潟陣内でボールを回して追加点を狙うが、赤嶺や西野が決定機をものに出来ず試合はそのまま終盤に。そして90分に、中盤でボールを奪った新潟は途中出場で入ったラファエルがスルーパスに抜け出し、DFを交わしてのナイスシュートで勝ち越し。

ただ、新潟は勝利したとはいえガンバにアウェイゴールを与えての1点差であり、次節は中盤の守備を支えているレオ・シルバが欠場というのはあまりに痛い代償である、逆にガンバは今回温存した主力と代表組が帰って来るので、状況的にはガンバのほうが有利なのは確かだろう。ただ、逆に言えば新潟が次の試合で先制点を取れば、2点以上を取らないといけないガンバの焦りが生まれるはず。どちらに先制点が入るかで試合の流れが大きく変わりそうだ。

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