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「レスターのエースはヴァーディだけど、やはり戦術は岡崎のもの」イングランド・プレミアリーグ第8節 ノリッジ-レスター・シティ

昇格組ながらここまで2勝3分けとまずまずのスタートを切ったノリッジホームでの試合。前節のアーセナル戦で大敗したレスターだったが、終盤に1点差まで追い上げられながらも2-1で逃げ切り、勝点3を積み上げて5位にまで浮上した。

レスターとノリッジのフォーメーションはどちらも4-4-1-1で完全なマッチアップ。ただしノリッジはプレミアの下位チームにしては珍しくきっちりとパスを繋いで攻めて来るサッカーで、前線にボールが入ってからのワンタッチパスコンビネーションはアーセナルを髣髴とさせるスムーズさである。

ただし2点を先行したのはレスターの方。前半の28分に、ノリッジの中盤でのパスミスをカンテが拾ってヴァーディにスルーパス、ヴァーディは上手くDFのアタックを背中で抑えて倒されPK。これを彼自身が決めて先制すると、後半立ち上がりには岡崎のプレスバックでボールを奪い、シュラップからカンテ、そしてまたシュラップとパスが渡ってファーサイドにコントロールされたナイスシュートで2点目。

ノリッジはビルドアップ時にはCHの1人が下がってアンカーのような形になってボールを受けようとするのだが、レスターのヴァーディと岡崎の2トップがアンカーへの配給をしっかり監視し、そのためノリッジのパスコースはサイドに偏らざるを得なくなり、狭いサイドから無理やり中に繋げようとしたところでミスが出たり守備に引っかかったりしてレスターのカウンターになる場面が多かった。得点やアシストこそ無かったものの、やはり岡崎の守備貢献がこの勝利には大きな役割を果たした事は間違いない。

攻撃では、レスターの早めに前線へとボールを入れて攻め切るサッカーは変わらずだが、アーセナル戦の場合はヴァーディとマフレズがひたすらカウンターからドリブルをするだけでゴール前で並走する岡崎には目もくれなかったのに対し、この試合ではマフレズがスタメン落ちしたせいか、岡崎の動き出しに対してボールを集めようと言う意思が感じられた。

とは言え、まだ岡崎のもらいたい形やポジションに周りが合っておらず、精度やタイミングがずれて岡崎にまでボールが渡らない場面は多いし、試合序盤に右サイドの突破からシュートのようなクロスに岡崎が反応して頭に当てたものの浮いてしまった場面のように、プレミアならではの無茶振りパスに付いて行けてない感じはあるが、こういうサッカーをチームが指向していてくれる限りは岡崎の得点はすぐ近いのではないかと思う。

レスターの次節は吉田麻也がいるサウサンプトンとの対戦。今週は吉田がスタメンじゃなかったようだが、もし出場すればプレミアでは3年ぶりとなる日本人ダービーが実現するので、是非出場して欲しいね。

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