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「山口と家長の新旧スター対決は山口に軍配」J2第32節 大宮アルディージャ-セレッソ大阪

現在J2で首位を独走中ではあるが最近のリーグ戦3試合で勝ちがない大宮と、前半戦の低迷から急激に上昇しつつあるセレッソとの対戦は、その勢いが示すようにセレッソが2-1で勝利、自動昇格圏の2位磐田まで勝点1差に迫って来た。

とは言え、試合の内容はかなり拮抗したものだった。両チームともにフォーメーションは4-4-1-1、しかも互いにゾーンをしっかり作ってあまりポジションバランスを崩さずに攻めるサッカーなので、局地戦が途切れなく続く緊張感のある展開となった。

そんな中、前半11分にスローインからエアポケットのように丸橋とエジミウソンがフリーになったところを見逃さず、アーリークロスをヘッドで決めてセレッソが先制するも、前半終了間際に大宮は右サイドをパス交換で綺麗に崩し、DFライン裏へ抜け出した家長の折り返しをムルジャが難なく決めて、前半の結果はがっぷり四つ。

後半に入っても序盤は大宮のハイプレスに押し込まれ気味になったセレッソだが、そこに立ち塞がったのが山口蛍。ボランチの位置からワンタッチで大きな展開のパスを繰り出して大宮のプレッシャーを掻い潜り、そこから前線への積極的な飛び出しで攻撃にも絡むなど八面六臂の活躍ぶり。逆に大宮は、前半は中盤でボールを収めて基点となっていた家長が徐々に試合から消えてしまう。

そして30分に、その山口からのサイドチェンジを受けた丸橋がワンツーで抜け出し、クロスにエジミウソンと菊池が競り合うと、ボールは無情にも菊池の頭にナイスヒットしてオウンゴール。セレッソはその後の大宮の攻勢を5バックにしてなんとか凌ぎ、試合は2-1でセレッソの勝利となった。

山口蛍は、6月のイラク戦に呼ばれた時にはとても代表に入れるとは思えないほどパフォーマンスが低下していたが、東アジアカップ、8月のアジア二次予選と試合を重ねるごとに復調し、海外組からも刺激を受けたのもあるだろうが、この試合でも明らかに格の違うMVP級の働きを見せた。

と言うか、山口はもはやJ2でプレイさせておくのはもったいないレベルになりつつあるので、セレッソとしては是非とも今期のうちに昇格したいところ。でないと、逆に海外へ行ってしまう心配が大きくなりそうだしね(笑)。

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