サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

「ガンバの大逆転をもたらしたのは、長谷川監督ではない陰の監督による指示のおかげ?」ACL準々決勝第2レグ ガンバ大阪-全北現代

アウェイでの第1レグを0-0のイーブンで終わり、ホームでの第2レグを迎えたガンバ。出場停止で欠場のエース宇佐美に代えて、二川を先発起用して来た。

ガンバの4-2-3-1という布陣に対して全北のフォーメーションは4-1-4-1。これは、今流行りのマッチアップのミスマッチを狙ったビルドアップ対策なのかなと思ったのだが、全北はSBこそ高めの位置にいるもののアンカーの選手は何故かビルドアップに関与せず、単純に前へとロングボールを蹴ってイ・ドングに競わせ、セカンドボールを拾う大陸式サッカーを展開して来た。

で、残念ながらガンバはそのサッカーにあえなく押し込まれ、こらえきれずにセットプレイのこぼれ球からのシュートを丹羽が手に当ててしまってPK、早速全北にアウェイゴールを与えてしまう。が、その1分後に今度はガンバのFKで全北がラインを上げてオフサイドを取ろうした隙に、スルスルと阿部が上がって折り返し、パトリックが決めてガンバがすぐさま同点に。

しかしその後も全北ペースは続く。全北は4-1-4-1ではあるがゾーン・ディフェンスではなく、後ろの5人でマンマークをするような守り方。しかしサイドまでは厳しいマークを付けて来ないので、パトリックが1対1で競り勝つか、上手くパスをサイドに通せばガンバのチャンスになりそうな形になる。

全北も後半20分を過ぎると重心を後ろに移し始め、ガンバはボールを持てるけどなかなかバイタルへと運べない展開になり、このままではアウェイゴールによってガンバの敗退が決まってしまうと思われた31分に、ピッチ右側でボールを受けた倉田がミドルを放つと、これが相手に当たってコースが変わり、ゴールのファーサイドギリギリに決まるラッキーなゴールでガンバがとうとう勝ち越す。

その後は全北が長身のウルコ・ベラを投入して徹底的なパワープレイを始めるものの、何とかガンバの守備も粘って跳ね返す。が、守備固めを狙って長谷川監督が5バックにした事が裏目に出てしまい、43分にガンバがラインを上げられなくなったところで右からフリーでクロスを上げられ、ウルコ・ベラが丹羽に競り勝ってヘディングを押し込まれてしまう。

絶体絶命のピンチに陥ったガンバだったが、ここで奇跡が起きる。後半ロスタイムも3分を過ぎたところで、遠藤が跳ね返りのボールを拾って金正也に縦パスを入れると、何故か真ん中にいた右SB米倉がラインの裏へ抜け出し、金正也のスルーパスをもたつきながらもゴール右に流し込み、何とガンバが土壇場で大逆転。この時に、ガンバの長谷川監督は喜びすぎて思いっきりピッチに飛び出してしまい、試合後に退席処分を食らって次節は出場停止というオチまで付いてしまった(笑)。

もちろんこの結果は嬉しいことこの上ないのだが、ちょっと気になってしまったのは、試合が終わった直後に、ガンバを贔屓にされているサッカーライターの下薗さんから、こんなツイートが流れて来た事である。

これが本当かどうかは確かめようがないし、所詮は結果論に過ぎない話だが、かたやピッチの中で的確に状況を判断して指示を送る”選手”と、喜びすぎて我を忘れてピッチに飛び出してしまう”監督”という図式に、言いようもない違和感を感じてしまうのは私だけだろうか?

モバイルバージョンを終了