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「清武の芸術的スルーパスからのゴールも、偽ダンテが台無し」ドイツ・ブンデスリーガ第4節 ハノーファー96-ボルシア・ドルトムント

ハノーファーは清武がようやく怪我から復帰して酒井宏樹と共にスタメン、ドルトムントもロイスが怪我で代わりにホフマンが入った以外は現状のベストメンバーで香川もスタメンと、日本人3人が並んだ注目の試合。

ユーロ予選やW杯予選で代表選手を多く抱えるドルトムントは、4-1-4-1で守備を固めるハノーファーに対してボールを圧倒的に支配するものの、さすがにいつもよりは各選手の動き出しが鈍く、その中でも香川は比較的俊敏に動いていたが、ゴール前でトラップが足元に入るなどボールタッチは万全でなく少ないチャンスをものにできない。

すると18分にインサイドハーフの清武が縦にボールを受け、マークに付いたソクラティスを絶妙のターンで交わしてすぐさまスルーパス、右サイドからのクロスをソビェフが中で合わせるという絵に描いたようなカウンターを決めてハノーファーが先制する。

その後もドルトムントのペースはなかなか上がらず、香川も徐々に周りのペースに引きずられて停滞し始めた35分、右サイドからのボールをPA内で受けたホフマンを「偽ダンテ」フェリペが後ろからタックル、微妙な判定ではあったがドルトムントにPKが与えられ、オーバメヤンがきっちり決めて同点に。そして44分には、またも右サイドからのクロスをそこまで完全に消えていたムヒタリアンがダイレクトで叩き込んでドルトムントが逆転。

後半に入ると再びハノーファーが攻勢に出て、8分に左サイドをプリブがドリブルを駆け上がってクロスを出すと、これをフンメルスが目測を誤りヘディングをしそこね、フリーになったソビェフがドッペルパックでハノーファーが再び同点に追いつく。

しかしこのシーソーゲームに終止符を打ったのは香川のプレイで、20分に右サイドをオーバーラップしたギンターへのホットラインが通ると、ダイレクトの折り返しにハノーファーのフェリペが何とか反応するものの、足に当てたボールは無情にも自陣のゴールへ。フェリペは40分にも今度は文句なしのPA内ハンドでPKを与えてしまい、この試合はPK2つ献上と1オウンゴールと3失点に直接絡む戦犯となってしまった。

清武は、1点目のスルーパスはもちろん、その後はセットプレイでも何度かチャンスを作り出し、ハノーファーの試合に確かな違いをもたらしていた。が、後半はマークを強化されたのと疲れで消えてしまい79分で交代。酒井も良くムヒタリアンを抑えて孤軍奮闘していたが、結局ドルトムントの勢いは止められず。

香川は全体的な出来としてはまあまあだったが、今まで代表戦後はだいたいプレイの精度がガタッと落ちていた事を考えると空回りせずに上手くまとめたかなと。良い意味で手抜きプレイを覚えてきたんだろうね。ほぼフル出場で90分の交代時にトゥヘルからケツに蹴りを入れられてたけど、そんだけ愛されてるんだなと(笑)。

そしてマンUから電撃レンタル移籍となった、元香川のチームメイトであるヤヌザイは早速後半15分から初出場。時折、相変わらずなコネコネドリブルは披露していたが、マンUとは違ってドルトムントはどこからでもパスが供給されるので、意外と早くチームプレイを覚えるのではないかと思う。香川とのコンビプレイが出来るようになって欲しいね。

 

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