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「ようやくボランチで先発した長谷部に起こった”思わぬ不幸”」ドイツ・ブンデスリーガ第3節 シュツットガルト-フランクフルト

リーグ戦2試合を経て、まだ勝ち星が無い両チームの対戦は、アウェイのフランクフルトがインテルで長友と同僚だったFWカスタイニョスの2ゴールなどで1-4の大勝、逆にシュツットガルトは開幕から3連敗となった。

開幕のケルン戦では2バックという過激な戦術で攻撃では圧倒したツォーニガー監督率いるシュツットガルトは、この試合の前半もSBが極めて高く上がってボランチの1枚が下がったビルドアップから、4人が前線でフラットに並ぶ超攻撃的布陣でチャンスを量産するものの、FWハルニクが当てるだけのクロスをゴール直前で高く打ち上げるQBKをかますなど大ブレーキで得点できず。

シュツットガルトはサイドも高く上げるけど、ボールサイドへと極端に人を集めてしまうプレスも特徴的で、そのおかげで11分にはカウンターから誰もいない左サイドの広大なスペースを楽々と使われ、ゴールに向かって下がりながら守る4バックが何とかクロスを足に当てるもののボールは無常にもゴールに転がるオウンゴールで失点してしまう。

シュツットガルトは30分にCKからの展開でディダヴィがクロスにスライディングで飛び込み同点に追いつくものの、42分にボールを奪ってから長谷部のカウンターパスからセフェロビッチがドリブル、折り返しをカスタイニョスがきっちり合わせてフランクフルトが再びリード。

しかしここでフランクフルトにアクシデントが起こる。前半終了間際に怪我をした右SBチャンドラーが復帰できず、後半からイグニョフスキが投入されると、せっかくボランチで先発した長谷部が右SBに移ることになってしまった。が、前半はシュツットガルトのコスティッチに散々掻き回されていた右サイドが、長谷部が入った事である程度安定してしまったのだからさらに笑えない。

最初から攻めに攻めまくって後半に息切れするのがシュツットガルトのパターンなのだが、この試合はさらに悪い展開となってしまい、後半22分にセフェロビッチからスルーパスを受けてDFの裏に抜けだしたカスタイニョスを、シュツットガルトGKティトンが倒してしまって決定機阻止の一発退場。このPKも決められ1-3となったところでほぼ試合は決着。後半終了間際にもカスタイニョスがドッペルパックとなるダメ押しゴールを決めて試合終了。

しかしシュツットガルトは相変わらずあまりにもバンザイアタック過ぎて、まるで監督が反省も改良もしていないように見えるのだが、果たしていつまで首が繋がるのかと心配になる。これだけSBが上がって守備をしないのなら、酒井高徳が残ってても十分役割を果たせたのにね。

長谷部は、せっかく前半は展開力のあるライナルツと、推進力のある長谷部で良い感じのボランチコンビになっていて、一応ゾーンは組むけど実質マンマークで選手のポジションがばらつきがちになるフランクフルトにおいて、長谷部のバランス感覚が良い方向で働いているなと思ったけど、アクシデントで後半からいつもの右SBになってしまったのは残念だった。まあ、そのバランス感覚で守備が崩壊していた右SBが整ったのでチームとしては良かったのだろうけど、出来れば次もボランチで使って欲しいなあ・・・

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