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「4-3-3のワーワーサッカーこそが日本の目指すべき道なのでは」ブラジルW杯アジア2次予選 カンボジア戦展望

何だかんだでいつの間にかアジア2次予選のカンボジア戦が明日に迫ってきました。

いつもなら試合の展望を書くところではありますが、いくらシンガポールに引き分けたとはいえカンボジアとの勝敗に悩む必要は無いでしょうし、カンボジアチームの情報なんかまるで無いので、展開予想なんか出来ません。得失点差を稼ぐために何点入るかな、ぐらいが心配な点でしょうか(笑)。

ただ、今後の代表の方向性を決めるという意味では、欧州組も集結した今回の合宿は重要なポイントだと思っています。今までのハリルジャパンでは、香川をトップ下、本田を右サイドに置いた4-2-3-1の布陣を敷く事が多かったですが、今は彼ら2人共クラブでの役割とは異なって来ています。

そもそも、欧州ではトップ下を置いた4-2-3-1の戦術を取るチームは減少しており、トップ下を置かずサイド攻撃を重視した4-3-3、4-1-4-1の形が増えて来ています。ミランは中盤ダイアモンドの4-3-1-2ですが、トップ下は守備時には中盤のゾーンに入るなどかなりボランチ色が強くなってます。

そのため、従来は主流だった4-4-2や4-2-3-1では、アンカーが降りて来てSBが上がる3バック気味にビルドアップするチームに対してFWのマークがずれてしまい、トップ下はアンカーを置くチームのちょうどターゲットになってマークで消されてしまうため、余計にトップ下を置く意義が薄れつつあります。

アジアの国がそこまで戦術的に進化しているとは思えませんが、日本としてもずっと同じ4-2-3-1を続けるよりも4-3-3へのシフトも可能な柔軟性を身に付けるべきで、このアジア2次予選はそのちょうど良い機会ではないかと思います。

そしてハリルホジッチは、日本に速いサッカーを植え付けるべく意識改革中ですが、ジーコジャパンとザックジャパンが特殊だっただけで、トルシエジャパンや南アフリカでの岡田ジャパン、オシム氏が倒れるまでの代表は、全て組織的な守備をベースにしてハーフカウンターで攻め切る「速い」サッカーだったんですよね。

つまり、日本が目指すべきスタイルは「堅いゾーンでボールを奪ってロングカウンター」や「ポジションチェンジで流麗なショートパスで繋ぐスタイル」ではなく、「全員守備で高い位置でボールを奪い、FWだけじゃなくて誰かが点をウヤムヤのうちに決める」、あのトルシエ時代にネット民の間で謳われた「ワーワーサッカー」こそが、本当の意味での日本らしいサッカーではないかと思うのです。

宇佐美は別として(笑)、香川にしても本田にしても、さらに岡崎、武藤、原口、永井と、彼らは欧州の攻撃選手に比べても運動量と守備力を持った選手であり、ハイレベルなワーワーサッカーを実現できる土台は整っていると思います。あとは監督の決断であり、そのためにもポジションが流動的になりやすい(バランスを崩さないのは当然)、4-3-3で戦って欲しいところです。

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