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「岡崎とガイスが抜けて別チームのようになってしまったマインツ」ドイツ・ブンデスリーガ第1節 マインツ-インゴルシュタット

今朝行われたヨーロッパリーグ予選プレーオフで、ドルトムントが香川の1G1Aの活躍で3点差をひっくり返したというニュースで今朝は持ちきりだけど、当然ながらリアルタイムでは見ていないので、終盤に武藤が途中出場でブンデスリーガデビューを果たしたマインツの試合について。

まあ今期のマインツを一言で言えば、岡崎とガイスという攻撃の柱がスッポリと抜け落ちて、全く攻撃の形が作れなくなってしまったなと。

岡崎の代わりに1トップに入ったニーダーレヒナーは、足元はそれなりに収まるものの、オフ・ザ・ボールの動きがほとんど無くて相手のCBの間にずっと挟まったまま。かろうじて、トップ下のマリにたまたまボールが入った時はゴール前まで攻め込めるかなという程度で、両ウイングのハイロ、クレメンスは試合に出ていたのと言うぐらいに存在感が皆無。

もっとも、それは昇格組のインゴルシュタットの出来が良かったせいでもあり、最近のブンデスリーガにおける勢いのあるチームの例に漏れず、ラルフ・ハッセンヒュッテル監督が繰り出すサッカーはアウェイとは思えないほど攻撃的なもので、一応フォーメーションの形としては4-3-3という表記になるが、守備時もSBが高い位置をキープする2-3-2-3という実質的には2バック。

これで4-2-3-1のマインツはサイドが縦に並んだ相手に対して、SBとウイングが下がって対応せざるを得ず、しかも両CBとアンカーに対してはマインツの1トップとトップ下だけで3人を見る数的不利になってしまい、そこから自由に組み立てられてしまうのはブラジルW杯の日本対コートジボワール戦と同じ状況。

ただしその分、インゴルシュタットのSBの裏には広大なスペースがあり、マインツも何度かはそこを使ってカウンターからチャンスを作りかけていたのだが、前線のセンターにはほとんどボールが渡らず、ボランチやCBの展開力不足もあってそういう回数があまりにも少なかった。

前半は何とか相手の決定力不足もあってマインツは無失点でしのぎ、後半はさすがにインゴルシュタットの運動量が落ちてマインツが反撃かと思われたのだが、そこからは一転してインゴルシュタットの戦術が4バックになり、全体が引いてスペースを消すという守備的なスタイルへの見事な方向転換。そして21分にゴール左に侵入したヒンテルゼーアに対し、一発でアタックに行って交わされるお粗末な対応で失点してしまう。

後半33分に武藤がニーダーレヒナーに代わって1トップで投入されたが、最初こそ左サイドを突破してホームの観客を沸かせたが、その後はガッチリとゴール前を人で固めるインゴルシュタットの前にボールにすら触れず、せいぜいハイボールで2~3回競り合った程度で試合終了。

正直、マインツはこのままでは武藤が先発から出たところでただ走り回るだけで終わりかなと・・・岡崎とガイスに取って代わるような軸が出来ない限りは、降格ゾーンに沈んだまま終わってしまうそうな危険性がある。ずっと微妙なハイロを外して、武藤とマリを前線に置いた0トップ気味の戦術にするのが良いような気がするのだが、シュミット監督は多分やらないだろうなあ。

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