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ツール・ド・フランス2015 第20ステージ

これで泣いても笑っても総合優勝が決まる第20ステージ、伝統のラルプ・デュエズ頂上ゴール。

当初のプランでは、テレグラフ、ガリビエと1級、超級の山岳をこなした後にラルプ・デュエズというコースだったのですが、トンネル崩壊の危険があるという事で、前に通ったクロワドフェール峠1つをこなすだけと難易度が下がってしまいました。

しかし昨日はフルームとの差を30秒詰めたキンタナは意欲十分で、クロワドフェールへの登りでもバルベルデのアタックに呼応して先頭集団から抜けだすものの、さすがにチーム・スカイはこの時点では逃さず頂上ではほとんど差がつきませんでした。

そしてラストのラルプ・デュエズ。意外にもまず脱落したのは昨日勝利したニーバリで、パンクをした後にチームメイトのアシストは受けましたがメイン集団には追いつけず。そして再度キンタナがアタックを仕掛けるとコンタドールも遅れ、結局彼らは先頭から3分30秒遅れでゴール。両者とも優勝候補の一角ではありましたが、表彰台も逃す失意のツールになってしまいました。

キンタナのアタックに対しては、リッチー・ポートが何とか粘って追走するものの、キンタナはバルベルデを踏み台にして逃げ集団から降りてきたアナコナゴメスと合流する2段ロケット作戦を展開、チーム・スカイを引き離すことに成功します。しかしフルームは苦しみながらも一定ペースを刻み、最終的にキンタナからは1分20秒の差でゴール。総合タイムでは1分12票の差を守り、これで総合優勝を確定しました。

奇しくも、そのタイム差は第2ステージで悪天候のために中切れを起こしてしまってキンタナらモビスター勢が失った1分28秒とほぼ同じで、あのアクシデントさえ無かったらと思ってしまうのですがこれも勝負のアヤ。それに穿った見方をすると、もしかするとフルームは例の疑惑をマスキングするために、時間差を計算しつつ苦しそうな演技をしていたかもしれませんしね(笑)。

ステージ勝利は、クロワドフェールからの下りで抜けだしたグループが、先頭で逃げていたジェニエにラルプ・デュエズの登りで追いつき、コースに集結した観客の凄まじい人混みの中でピノーがアタック、キンタナの猛追を18秒しのいで勝利。またもラルプ・デュエズを制したのはフランス人ですが、相変わらず総合争いに加わってこれる選手がいないですね。そういう存在があると、もっとツールが盛り上がると思うんですが。

さて総合争いはこれで決着、今日はシャンゼリゼゴールの最終ステージです。ポイント賞のマイヨ・ヴェールはサガンで確定ですが、全てのスプリンターの目標であるシャンゼリゼゴールは誰が勝利するか。今大会で3勝を挙げているグライペルに一矢報いる選手はいるのでしょうか?

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