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ツール・ド・フランス2015 第18・19ステージ

長かったツール・ド・フランスも、最後ののシャンゼリゼゴールステージを除くと勝負は残り3ステージ。

最終決戦のアルプスステージの中でも下りゴールの第18ステージは、やはり29名もの逃げ集団の中での勝負に持ち込まれ、超級グランドン峠への登りで起こったメカトラブルで集団がバラけたタイミングでスパートしたフランスのバルデが、長い下りでライバルを引き離しての単独逃げを決めてゴール。

総合争いの選手が入ったメイン集団では、グランドン峠でコンタドールがアタックをかけるものの、自転車レースで面白いのは2位以下でも順位争いがある事で、コンタドールに総合順位を脅かされたくないモビスターチームのキンタナとバルベルデが追って逃げを潰してしまい、結果的にフルームは労せず追いついてしまう。そして最後の2級山岳もアシストのゲラント・トーマスがしっかりフルームを守って大勢は変わらず。

そして第19ステージ。ここでとうとう山が動きました。ゴール前55kmの超級山岳クロワドフェール峠の登りで、一瞬フルームがメカトラブルで減速すると、その機を狙って(?)ニーバリがアタック、メイン集団から1分の差をつけて頂上を通過すると、次の2級山岳モラール峠で先頭のロランとの差を着実に詰め、最後の頂上ゴール、ラ・トゥッスイール峠でロランを引き離し、最終的にはフルームに対して1分14秒の差をつけて勝利しました。

さらにラ・トゥッスイール峠ではメイン集団からキンタナもアタック、しかし体調不良でアシストのゲラント・トーマスを集団から欠いているフルームは自分で追いかけなければならず、コンタドールやバルベルデはフルームから遅れるものの、今回は初めてフルームがキンタナに遅れを取り、最終的には30秒の差でゴール。ボーナスタイムもついて、キンタナが2分38秒差まで迫り、総合優勝争いで一縷の望みを残しました。

基本的に自転車レースでは、総合リーダーの選手が不運なトラブルで遅れた場合はアタックをかけないという紳士協定がありますが、ニーバリはそれを破った形になって当然フルームはクレームを付けていますが、ニーバリは知らなかったととぼけてますね(笑)。それはさすがに無理があるでしょうが、世間はアンチ・フルームに傾いているので大きな騒ぎにはなっていない様子。

さて今日はいよいよ最後の勝負、今年復活したラルプ・デュエズ頂上ゴール。これまで幾多の名勝負が繰り広げられた伝統のステージで、いったいどんな結末が待ち受けているのか、本当に楽しみです。

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