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ツール・ド・フランス2015 第12ステージ

今年のツール・ド・フランス前半戦、ピレネー山脈コース最大の山場である超級山岳プラトー・ド・ベイユ頂上ゴールステージは、大雨の天気になって大荒れの予感を感じさせるシチュエーションでしたが、結果は逃げ集団の中から激坂マスターであるホアキン・ロドリゲスが順当に勝利し、後続のメイン集団の中でも大きな差はつかない平穏な結末となってしまいました。

ここまでは暑さに苦しめられてフルームとチーム・スカイに為す術なしだったライバルたちも、雨で涼しくなったせいかバルベルデやニーバリ、コンタドールらがプラトー・ド・ベイユの登りでアタックを仕掛けて来たのだが、今回はリッチー・ポートこそ途中でアシストから離脱したものの、もう1人のゲラント・トーマスがそれらのアタックにことごとく反応して潰してしまう”スーパーアシスト”を見せてあっさり鎮火してしまいました。

普通なら、16kmもの長い登りでアシストをしている選手がアタックを潰せるのは2~3回なのに、トーマスはいったん切れた後でもキンタナに追いついてみたりして、ほとんど他のエース並みの走りをしているのだから恐ろしいですよね。その上、最後はフルーム自身もアタックを仕掛けましたが、今回は何とかライバルも付いて行きました。

ただ、第10ステージの絶望的な差からすると、このステージはチーム・スカイとライバル達の間にそれほど大きな差は無かったわけで、「例の問題」にどっぷりハマっていなければ、22日間という長い期間の中で必ずどこかブレーキになる日が出て来るものです。それが後半のアルプスステージで起こってくれる事を願いたいですな。

今日は途中で3級山岳があるとは言え、いくらかのアップダウンと平坦ゴールというパンチャー向けのステージ。総合争いは一息休憩で、ステージ優勝を狙う逃げを得意とする選手が活躍する日になるでしょう。

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