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「松本山雅のオールコートマンマークのギャップを上手く突いた浦和」J1 2ndステージ第1節 浦和レッズ-松本山雅

ツール・ド・フランス期間中の戦評なので簡単に。

J1の1stステージを優勝で飾った浦和と、序盤に快進撃を見せながらも失速して下位に沈みつつある松本との試合は、オールコートマンマークという奇策を施してきた松本に対して浦和が2点を奪い、後半のオビナパワープレイもセットプレイからの1失点に抑えて浦和が逃げ切り、順調なスタートを切った。

反町監督のオールコートマンマークは、全員が1対1で対応しているように見えるが厳密に言うとそうではなく、1トップの興梠には飯田、左ウイングの武藤には酒井が付くものの、右の梅崎に対してはボランチの岩間が対応して、安藤がスイーパーとして余る形になっていた。

従って、浦和の右サイドにはスペースが空きやすい形になっており、前半12分に挙げた武藤のゴールシーンは、中に入って来る関根に対して飯尾がついて行き、その外側にマンマーク網の外からオーバーラップして来た森脇が挙げたクロスから生まれたもので、松本の戦術的なミスマッチを上手く突いた得点だった。

原則オールコートマンマークとは言え、最後に1人が余っている関係上完全なマッチアップは不可能で、やはり浦和がハーフラインから後ろでボールを持っている場合はゾーンの形を取らざるを得ず、人とボールを素早く動かして松本がマークに付ききる前に振り切って攻める形が浸透していた浦和が、松本よりも一枚上手と言えた対戦だった。

逆に松本はこれで公式戦8連敗と厳しい結果に。やはり後半のようなオビナへのロングボールからのセカンドボール狙い一辺倒は対策されて来ているし、前半のマンマークから相手のミスを狙った攻撃も決定力のある選手が足りない現状ではそうそう上手く行かず、もう1つ別の攻め手が必要な状態。新加入のエリック・デ・オリベイラをどういう形で使うのか、反町監督の手腕が問われるところだ。

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