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「代表でも”戦術槙野”は効果的なのでは?」J1ファーストステージ第16節 浦和レッズ-ヴィッセル神戸

未だにピンと来ていないJ1の2ステージ制というシステムだけど、兎にも角にも1stステージは浦和が無敗で最終節を残しての優勝となった。どこまで喜んでいいのかイマイチ分からないが、ひとまずおめでとう。

遅ればせながら昨晩にその優勝決定試合を見たのだけど、いきなり西川がやらかしてボールを後逸したり、前半のうちにカウンターから2度は決定的なピンチを迎えるなど浦和の内容はあまりパッとしなかったけど、後半の神戸の反撃も1点に抑えてドローに終わり、裏の試合で2位のガンバが仙台に引き分けたために勝ち点差は5のまま、これで順位が確定した。

ACLのグループリーグで敗退してしまった時にはどうなる事かと思ったのだが、それがかえってチームを引き締める効果になったのか、もとから前線にどんどん人が飛び出してそこにパスを素早く繋いでいく攻撃は出来ていたのだが、そこに加えて攻撃から守備への切り替えが速くなった事がシーズン序盤から大きく変わった点だろう。

攻撃陣も、石原が十字靭帯損傷という大怪我で抜けたものの、仙台から移籍した武藤雄樹が大ブレイク、頼れるエースの興梠も完全復活し、ズラタンや李忠成がベンチという層の厚さを形成。守備陣ではボランチに固定された柏木がようやく居場所を見つけ、ゲームメイク能力には欠けるが中盤のあちこちに顔を出して攻守の切り替えに貢献した。しかしその中でも特筆すべきなのは、槙野の成長ではないだろうか。

ケルンでは監督に信頼させず、最後までSBのバックアップとしてしか認識されず失意のJ復帰になったのだが、ここに来てにわかに本格化し、まるで全盛期の闘莉王のようにガンガン攻め上がり、ともすればボールだけが動きがちになるペトロビッチサッカーにおいて、完全な攻守のリンクマンと化して浦和のサッカーにダイナミズムをもたらす存在になった。そして代表でも森重を押しのけてCBのファーストチョイスにのし上がった。

代表のフォーメーションは4-2-3-1で、主にダブルボランチがゲームメイクを担う形になっているが、もし槙野を活かすのであればアギーレのように攻撃時にはアンカーが下がって3バックとなり、槙野がサイドをオーバーラップするような形があった方が、シンガポールのように徹底して守るだけのチームには効果的じゃないかと思うのだが・・・ハリルホジッチ自身は休暇でこの試合を直接見てはいないのだが、是非とも東アジアカップでそういうオプションを試してもらいたいところだ。

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