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「問われるのは、フィジカルよりもメンタルのコンディション」キリンチャレンジカップ イラク戦展望

ちょうど日帰り出張の事案が入ってしまったので、試合を今日中に見られるかどうかは分からないのですが、一応キリンチャレンジカップ・イラク戦の展望を書いてみます。

まず念頭に置いておかないといけないのは、この試合の位置づけ。日本のW杯予選本番のスタートとなるシンガポール戦の5日前に行われる、集合してから唯一の親善試合という状況を考えると、かなり本番を意識したスタメンや選手起用になるのではないかと思っています。

ただ、イラクはシンガポールよりもずっと強い相手である上に、日本代表のコンディション作りはあくまでシンガポール戦がターゲットであり、今までの練習で相当きついフィジカルトレーニングをしていた事を考えると、ぶっちゃけイラクに対しては相当に肉体面で苦しい試合になる可能性が高く、胸をすくような快勝は望めないはずです。

もちろん予選全勝を目標に掲げるハリルホジッチ監督にとっては、例え肉体的にヘロヘロであっても負けてよいというメッセージを選手に与える事は無いでしょう。つまり、コンディションが悪いなら悪いなりに試合をコントロールしてきちんと結果を出す事が、今回の試合における代表としての目標ではないでしょうか。

そこで重要になって来るのがメンタル的なコンディション。疲労が溜まって体が動かない状態で、これは本気を出しても仕方ないと思う素振りをどの選手が出してしまうのか。逆に、そういう逆境であってもポジショニングや判断の工夫でカバーする頭の底力を誰が備えているのかをじっくり観察できる機会です。

例えイラク戦で先発で出られたとしても、次のシンガポール戦に意識が行ってしまって不甲斐ないプレイをした選手がいたとしたら、おそらくハリルホジッチ監督は躊躇なく本番のスタメンから外して来るでしょう。そしてそれはサブの選手にとって下克上のチャンスでもあります。

10日の実践形式の練習で主力組とみられる方のメンバーに、宇佐美と柴崎が入ったという事で盛り上がりを見せていますが、逆に言えば彼らのポジションが最終テストになっているとも取れるわけで、その意味でもイラク戦で選手個人に何が出来るのか、結果以上に注目すべきポイントなのではないかと思います。

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