サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

2014-2015シーズン海外組通信簿(スイス、オーストリア、オランダ、ベルギー編)

さてこのシリーズも最終回。やや残念な結果に終わってしまった選手が残ってしまいました。来期はここに元京都サンガの奥川君がザルツブルクに加わるわけですが、南野との相乗効果が生まれると良いですね。

久保裕也 5.5

開幕から2試合連続ゴールと好スタートを切ったものの、その後はしばらくサブ暮らしが続き、11節から20節まではまたスタメン復帰で2ゴール、そして再びサブとなって終了と、やや中途半端なシーズンになってしまった。スイスとオーストリアの強豪チームに共通するのは戦術よりも選手個々のインテンシティの高さで、だからこそビッグクラブに対する若手選手のショーケースになっているわけだが、それが戦術への忠誠度が高くテクニック重視な日本人にとってはかえってドイツよりも向いていないんじゃないかと思ったりする。柿谷と同様、そろそろ次の道を探した方が良いのでは・・・

柿谷曜一朗 4

スカパーに「YOICHIRO KAKITANI TV」という連載番組を作られるほど鳴り物入りバーゼルに移籍したが、先発はわずか5試合でほとんど戦力外状態の1年を過ごしてしまった。柿谷の場合はチームメイトの誰よりもテクニックは上なのだが、とにかく久保以上にインテンシティが足りな過ぎてサイドでは全く使えず、1トップでボールがキープ出来るわけでもないので、本当に使いどころが難しい状態。そしてそれが今後劇的に改善出来そうな雰囲気も無い。スイスのようなインテンシティリーグよりも、もっと攻守が分断されたイタリアのプロビンチャなら、ファンタジスタ好きの国民性と相まって案外上手く行くんじゃないかと思ったりするんだけど。

南野拓実 6

ただでさえ難しい冬移籍で、しかもCL常連のオーストリアリーグ王者、攻撃陣はビッグクラブ入りを狙うタレントばかりで柿谷以上に出場機会が無いのではと心配したのだが、後半戦の17試合でスタメン8回で3ゴールは予想以上の結果。その理由は柿谷先輩とは違ってチームのインテンシティに食い付いて行けた事が大きい。そしてSHとしてのゾーン・ディフェンスの動きもそれなりにマスターしており、悪い意味での浮き上がり感が無かった。ただ、フィジカルで押されてなかなかドリブルに持ち込めなかったり、シュートも確実性が無くて全てのレベルをまだ2段階ほどアップしないと次のステップは望めない。夏にしっかり準備して来期こそ本格化に期待したい。

宮市亮 4

アーセナルでのこの2年間をほぼ棒に振った後、以前にフェイエノールトで活躍出来たオランダリーグのフィテッセにレンタル移籍をしたものの、試合を経てもコンディションが上がらずに出番を失い、2部のヨング・トゥエンテで細々と試合に出たのみ。今期限りでアーセナルへの復帰が予定されているが、おそらく再び出番を得る機会は無いと思われる。アーセナルとの契約を残すあと1年で、どれだけステップアップの可能性をたぐり寄せる事が出来るか。来期は最後の正念場である。

川島永嗣 5

W杯での精神的なダメージを引きずってしまったのか、彼自身のせいだけではないがスタンダール・リエージュ復帰後も2試合で5失点するなど10試合で合計23失点と全く精彩を欠いて信頼を失い、監督交代後は完全にサブGKとしてベンチを温めるだけの存在になってしまった。そしてスタンダール・リエージュは今期で退団を決定、次のクラブを探す事に。代表では何とか正GKの座を確保しているが、ハイボール処理のまずさとフィードの精度に向上が見られず、能力的にはジリ貧状態。ここで終わって良い年齢ではないので、何か浮上のきっかけが欲しい。

小野裕二 5.5

靭帯断裂という大怪我で昨シーズンはほぼ1年を棒に振り、今期はスタメンが6試合であとはベンチや途中出場が多かったものの、かろうじて1ゴールという結果を残す。来シーズンはようやく万全な状態になってキャンプから参加できるだろうから、そこでしっかり準備して監督の信頼を得てもらいたい。

モバイルバージョンを終了