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2014-2015シーズン海外組通信簿(ブンデスリーガ編その3)

今や日本人選手が1部だけで12人も在籍しているブンデスリーガ。これでようやくブンデスリーガ編最終回です。

原口元気 6

ルフカイ監督時代には、試合に出たり出なかったりと完全にサブ扱いでくすぶっていたのだが、ダルダイ監督の就任後は180度方向が変わり、わざわざ監督の指示が通るサイドに前後半でポジションチェンジさせるほどゾーン・ディフェンスにおけるSHの動きをみっちり仕込まれ、完全にスタメンとして定着した。運動量と技術、ドリブルのスピードと素質的には上を目指せる能力は持っているが、残る課題は決定力。結構雑というか勢いだけでシュートを打っているフシがあるので、ゴールにパスをするような丁寧さを身に付けて欲しい。

長澤和輝 5.5

内側靭帯断裂という大怪我で前半戦を棒に振り、復帰してからもコンディションが上がらないのかベンチには座るがなかなか出番の無い状態が続き、4月になってからようやくスタメンで起用されるようになる。そこから短い期間ではあったが確実に調子を上げて行き、香川と乾を足して割ったようなプレイスタイルでケルンに足りなかった中盤のテクニック、アジリティをもたらし、大迫とともにチームをけん引する働きを見せた。ただしまだスタミナが不十分で後半はプレイが雑になりがちな事と、相手にフィジカル負けして簡単に倒れてしまうところ、ゾーンを無視して動きすぎる面があるので、全般的にプレイの安定感を高めてもらいたい。

酒井宏樹 5.5

昨シーズンから調子の波が大きく、それを心配したチームがわざわざ酒井と同じポジションのペレイラを獲得したほどだったが、幸か不幸かそのペレイラもいまいちで結果的に27試合の出場を果たせた。が、やはりポジショニングと判断の悪さという課題はクリアされたとは言えず、33節のアウグスブルク戦では2枚のイエローで退場と、勝ったから良かったもののもし負けて降格していたら間違いなく戦犯にされてしまっただろう。体の強さ、高さ、クロスの精度という世界レベルの素材を持ってながら、未だに開花してないのは極めてもどかしい。ハリルホジッチの指導で化けてくれないかなあ・・・

酒井高徳 5

チームは長期間最下位に低迷、フェー監督の解任からステフェンス監督が就任し、終盤は怒涛の追い上げを見せて最終節で奇跡の逆転残留を果たした。が、酒井高徳はすっかり蚊帳の外。ステフェンス監督の元で何度か先発起用はさせてもらったのだが、何度か大きなミスを起こして信頼を失い、25節のレヴァークーゼン戦で0-4の大敗にプレイで逆貢献、それ以降は完全に干されてしまった。彼も無尽蔵のスタミナ、クロス精度という武器があるのに、相変わらず軽率な守備、判断が治らず一流未満のレベルに留まってしまっている。まずは来期に向けて新監督の信頼を獲得しないといけない。

細貝萌 4.5

ルフカイ監督の愛弟子として今期もボランチで重用されていたが、その頃から怪我の影響があったのかもしれないがポテンシャルが低い状態が続き、チームも低迷して2月でルフカイ監督が解任。ダルダイ監督になってからは全く起用されなくなり、4月になって細貝は怪我で入院していた事を発表、最終節でようやく交代出場を果たした。とは言え、ダルダイ監督はかなり厳格なゾーン・ディフェンスの使い手であり、人に食いつくのが売りの細貝とはプレイスタイルの相性が良くない。彼自身がゾーン・ディフェンスを理解、実践出来るようになれるかどうかが来期のポイントになるだろう。

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