旧閑ガゼッタ

「長谷部のフレキシブルな対応が光った久々の勝利」ドイツ・ブンデスリーガ第32節 フランクフルト-ホッフェンハイム

リーグのトップスコアラーであるエース・マイヤーが負傷離脱した影響で、ここ4試合は1得点も取れずにわずか勝ち点1と、手が届きそうだったヨーロッパリーグ出場権が絶望的になってしまったフランクフルト。しかしホームでのホッフェンハイム戦では前半の34分までに3点を奪う嘘のような決定力を見せて久々に快勝した。

互いに攻撃力が持ち味とあって、序盤からラインの裏へと長いボールを送り合う展開で始まった試合は、いつも中盤スカスカなフランクフルトにしては珍しくDFラインとSHがコンパクトに守り、ボランチで長谷部とコンビを組むメドイェヴィッチもゾーンを逸脱せず、ボールを奪うと長谷部が早いリズムで動き出した味方に小気味良くボールを合わせて来るフランクフルトが試合のペースを掴む。

そして18分にオツィプカが直接FKをファーサイドに叩きこむと、27分にはクサビを受けて上手くDFと入れ替わったセフェロビッチが独走から2点目を決め、34分にはショートコーナーからチャンドラーがお手本のようなヘディングでボールを流すゴールを決めて、フランクフルトが3つのチャンスを確実に得点へとつなげて後半へ。

ホッフェンハイムは思い切ってハーフタイムに3人を交換、フォーメーションも3-4-1-2に変えて来たのだが、35分に長谷部の相棒であるメドィエビッチが負傷退場したのもあってフランクフルトの守備がすっかり混乱してしまう。

本来であれば、アンカー気味になった長谷部がトップ下に移ったフィルミーニョを見るべきなのだが、フィルミーニョはほとんど3トップのように前線まで上がり、マークに付いた長谷部もDFラインに吸収されてしまい、空いたバイタルをボールと逆サイドのホッフェンハイムWBが中に入ってフリーになり、そこで自由に基点を作られてしまう。

しかし失点を何とか後半6分に食らったフォラントのFK1点のみに抑えると、長谷部はWBやボランチなどからバイタルに進入する選手をケアし、長谷部が動いたスペースを交代で入ったフルムが見るようになってようやく守備が安定。執拗にサイドのオーバーラップを仕掛けて来るホッフェンハイムの攻撃にも粘り強く対処してフランクフルトは試合のペースを戻す。

フランクフルトは後半30分に乾を投入、乾が完全にライン裏に抜け出す場面を作ったのだが、カバーに入るDFを左へのフェイントで交わした後、連続して右に持ち替えてしまい、体勢が崩れたまま打ったシュートは枠の外。せっかくのアピールチャンスをフイにしてしまった。が、チームはそのまま2点差を守り切って勝利を飾った。

フランクフルトの好守をリードしていたのは間違いなく長谷部で、前半の素早い攻撃、後半の守備修正など、まさにチームリーダーとしてふさわしい対応ぶりは相変わらず頼もしい。ただし代表に彼の代わりがなかなか出て来そうに無いのがますます心配になってしまうが。逆に乾は相変わらずのシュート下手を露呈してしまい、先発奪回のチャンスを物に出来なかったのは残念。本当に契約延長出来るんだろうか?