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「マインツの残留を決定づけた岡崎のドッペルパック」ドイツ・ブンデスリーガ第29節 フライブルク-マインツ

勝ち点31のマインツと、29のフライブルクというブンデスリーガ1部残留争いの直接対決、いわゆる「シックスポインター」となった試合は、ホームのフライブルクが終始マインツを圧倒しながらも、数少ないチャンスでマインツのエース岡崎が2点を決め、フライブルクの猛追撃を何とかしのいで残留をほぼ決定付ける勝利を手にした。

それにしても内容的には本当にマインツは苦しかった。残留争いの試合なので、当然ながら序盤から相手陣内にロングボールを放り込んでは猛然とプレスをかけてセカンドボールを拾う試合になるのだが、メフメディ、グエデ、シュミットと前線にスピードとフィジカルがある選手を揃えたフライブルクに対し、マインツは岡崎にク・ジャチョル、ハイロといかにも身体的に貧弱な前線で、トップ下のマリは低めの位置から無理なドリブルを仕掛けるだけで空中戦では圧倒的な不利に置かれてしまう。

フライブルクはただ無理やり力技をかけるだけではなくて、4-4-2のゾーンを固めて縮こまるマインツに対して、徹底的にセカンドボールからサイドへ散らしてゾーンの外側で基点を作ってラインを下げさせ、そこからクロスもしくはミドルシュートを打ち込みまくるという理にかなった攻撃を仕掛けて来る。が、フライブルクにとって誤算だったのはマインツGKカリウスが絶好調で、シュートが良いコースに飛んでもカリウスが片手一本でことごとく弾き飛ばしてしまう。

前半はほぼ何もチャンスが作れなかったマインツだが、38分にGKカリウスからのボールが右サイドを走るハイロに届き、中央に流し込んだボールをマリがスルーすると、80mを走ってゴール前に飛び込んだ岡崎が合わせ、GKに当たったボールがゴールの中に転がって正真正銘のワンチャンスでマインツが先制する。そして前半終了間際にも岡崎の粘りから奪ったCKがゴール前で混戦になったところをいち早く反応した岡崎が押し込んでドッペルパック。

後半もフライブルクの勢いは落ちず、マインツはク・ジャチョルに代えてベントソン、ハイロに代えてハラを投入して守備強化を図るものの、80分まで相手に10本のシュートを打たれ、とうとう81分にメフメディに左サイドからのコントロールシュートを決められて1点差に迫られるが、マインツの方も中盤にスペースが出来たのでカウンターの機会が徐々に出来始める。

すると83分にブロシンスキが右サイドからドリブル突破し、ニアに飛び込んだマリにクロスが合ってマインツが勝利に向けて大きな3点目。フライブルクは後半ロスタイムに中央突破から2点目を決めるものの反撃はここまでで試合終了。

スカパーの放送でも、岡崎がボルシアMGやプレミアリーグからのオファーがあるとの話題が出ていたが、やはりこの試合を見ても単純なロングボールでは岡崎が活きないのは明らかで、キャリア的には次のクラブがピークだし、家庭持ちだからサラリーは重要だけど、プレミアの下位だけはやめといたほうがいいんじゃないかなと思う。サッカー的にはボルシアMGやドルトムントが適しているんだろうけど、果たして本人の選択はどうなるだろうか?

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