旧閑ガゼッタ

「ACLを目指すにはあまりに寂しい新潟の敗戦」ナビスコカップ グループA FC東京-アルビレックス新潟

J1開幕からまだ未勝利と結果が出ていないアルビレックス新潟は、ナビスコカップの開幕戦でもFC東京に対して先制点を奪いながら、石川のドリブルからのゴラッソとPKで逆転負けと、またしても勝利を手にする事が出来なかった。

いつものように両チームの守備組織に注目しながら試合を見ていたのだが、FC東京はイタリア人監督らしくゾーン・ディフェンスの4-3-1-2。ただし中盤3枚の連携はまだちゃんと取れておらず、この試合でも開始わずか2分に中盤の体制が整っていないのにSBが早くアタックに行き過ぎ、カバーが誰もいないところを崩されてファーで待ち構えていた山本康裕を見失っての失点を喫してしまった。

それに対して新潟は相手が自陣内に入ったら早めにマンマークに付くディフェンスで、試合序盤は武藤のスピードにもしっかり食いついて行って、これは新潟ペースの試合になるなと思わされた。が、そういった良い時間帯は長続きしなかった。

リーグ戦からスタメンを6人変えた影響があるのかもしれないが、前半途中から東京の動き出しに対してマーキングが遅れる場面が目立ち始めて何度もピンチを迎えるようになり、とうとう後半25分に右サイドからドリブルで切れ込んだ石川のスピードに2人が置き去りにされてゴラッソなミドルシュートを決められてしまう。

そんな風に新潟のマークが遅れるようになった原因は、通常のゾーン>マンマークならしっかりゾーンを組んだ場所から自分の担当エリア内に入って来た選手を捕まえに行くのだが、新潟はマーキングに行く前のスタートポジションがバラバラで、従って各自の判断も相手の動き出しではなくて、完全にスピードに乗られてから対処に行こうとするので全部後手に回ってしまう。ブラジルW杯のコロンビア戦で散々やられたパターンである。

特にマンマーク・ディフェンスの場合は、ゾーン・ディフェンスのようにボールの位置によってマークの受け渡しをしないので、一度マークを振り切られてしまったらそこが完全に守備の穴になってしまう。ましてや、石川のゴールシーンのように2人が振り切られたらそのカバーに入る他の味方の動きによって、さらに相手にフリーな選手が増えてしまう。マンマーク守備では絶対にやってはならないパターンである。

シーズン開幕前の新体制発表会見で、新潟の柳下監督はACL出場権獲得を目標に掲げていたが、PKを与えてしまった不用意な守備もそうだけど、こういったナイーブなディフェンスはACLでカモにされるし、前半飛ばして決定力不足で点が入らず後半に力尽きるのもJチームの典型的な負けパターンである。ACLに出場するならまず足元の守備をしっかり見つめないと。

FC東京のほうは1年4ヶ月ぶりとなる石川のゴールでホクホクだろうが、やはりまだ中盤3枚のポジショニングが安定せず新潟のレオ・シルバに結構やられてしまっていたのは心配なところだね。