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「ゴールに不思議のゴールあり」ドイツ・ブンデスリーガ第25節 アウグスブルク-マインツ

現在6位と上位に付けているアウグスブルクとマインツとの試合は、マインツが前半32分の岡崎のゴールで先制すると、後半の終わりにもク・ジャチョルのゴールでダメ押しを決め、殊勲の勝ち点3をアウェイでゲットした。

とは言え、以前にアウグスブルクの試合を見た時にはドルトムントもひれ伏すような強烈なゲーゲンプレッシングで対戦相手を圧倒していたのだが、本家ドルトムントと歩調を同じくして失速してしまっているようで、この試合では一応プレッシングをかけては来るのだが、後ろがあまり連動してこなくてバイタルにスペースが生まれており、そこをマインツの2列目であるデ・ブラシスやマリがガイスからボールの配給を受けてカウンターという形が十分出来ていた。

前半32分の岡崎のゴールはまさにそういう形で、前のめりになったアウグスブルクのパスをマインツがカットし、すぐさまデ・ブラシスがスペースに切れ込んでファーサイドにフリーで居た岡崎にパス、岡崎はトラップを大きく浮かしてしまうが落ち際を思い切り良く蹴ったらファーサイドギリギリに入ったという、岡崎らしくないファインゴールだった。

岡崎はこの試合で40回以上のスプリントを記録するなど、ゴール以外にもアウグスブルクの守備をかき回す貢献が目立ったのだが、前節に比べるとこの試合はトラップなどのコントロールが安定せず、ボールが跳ねて相手に渡ってカウンターを食らったりとベストな状態からすると少しムラのある出来。それでもゴールが決まったのでMOMなのだから、やっぱりFWはゴールしてナンボである。

チームの守備に関しては、相変わらず一応は4-4-2でゾーンを作るものの、誰かがボールホルダーに詰めるスカルトゥーラをした後に他の選手がどう埋めるか、つまりディアゴナーレが組織化されておらず、特にSBが上がったスペースのケアがおろそかで、マインツ自体がアウェイというのもあってあまりラインを上げなかったし、中盤がそれほど追い回らなかったのでポジショニングのボロが出なかったが、相手が好調時だったらズタズタにやられていた可能性は高い。

これでマインツは残留プレイオフ圏内のパダーボーンとは勝ち点6差の11位に浮上。残留争いという意味では大きな勝利だったが内容からするとまだまだ油断は禁物。岡崎に得点感覚が戻って来ている今のうちにせっせと勝ち点を積み上げておきたい。

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