旧閑ガゼッタ

こちらの期待以上だったハリルホジッチの一発目

前日のエントリーで、ハリルホジッチ監督が日本代表監督就任会見でメディアに対してどういう言葉を投げるのかが楽しみだと書いたのですが、いざ実際に会見が始まると記者の質問そっちのけで自分の喋りたいことを言いまくっていたので笑ってしまいました。

しかも自分で作ったらしいブラジルW杯とアジアカップに出場した選手、欧州組についてのデータをまとめた閻魔帳を持ち込んでいて、時間制限さえ無ければそのファイルを開いて何時間でも演説を続ける勢いでしたね(笑)。

リアルタイムではTwitterで発言を追っかけていたので、その時は先入観もあってオシムっぽいかなと思っていたのですが、実際に帰宅してから録画を見ると、オシムのような言葉の駆け引きはあまり感じられず、とにかく情熱のほとばしりをそのまま言葉にしているようで、どちらかと言うとトルシエに近いなと思いました。

まあ何ジャパンと呼ばれたいですかとか、戦争に絡めた阿呆な質問に対してもニヤリと笑いながらはぐらかして答えるあたりはトルシエよりも大人なようで、いきなりマスコミと喧嘩するような真似にはならなそうで少し安心はしましたが。

さて、その会見の中でもいきなり日本代表が目指すサッカーの内容について言及する発言が出てきましたね。

「ボールを持っていないとき、全員が同時にディフェンスしている。ブロックをつくって全員が守備をしている。この守備ブロックには高い位置、中ぐらいの位置、低い位置があるが、全員が関わらないといけない。全員が努力しないといけないとき、一人だけ欠けてはいけない。」

「ビルドアップにもみんなが関わらないといけない。私はもともとFWだった。私が全選手に期待したいのは、効果的な選手であるということ。私はどちらかというとオフェンスが大好きなので、ビルドアップもどんどん前に行ってほしいし、たくさんの選手が関わってほしい。オフェンスにたくさんの人数をかけたい。スピードアップなどを向上させたいし、ボールタッチ数も制限したい。ワンタッチ、ツータッチを多く使っていきたい。最後のペナルティーエリアでは何人かの選手が関わっているという状況をつくりたい。3人ないし4人。」

「バルセロナやブラジルのようなサッカーがしたいという指導者もいると思うが、ただ、我々は日本なので、日本代表としての戦い方をしたい。現代フットボールでは高いレベルが求められる。フィジカル、テクニック、タクティカル、メンタル面もそうだ。」

「スターというのは、チームがスターだと思っている。そうは言っても個人的な能力をダメにしてはいけないが、そういったスター選手の能力を持った選手でも、チームのために仕事をしてもらわないといけない。」

「テクニックを持った選手がいる。たくさんのことはできないが、あることはできる。みんなボールをたくさん欲しがる。そういった選手にもっといいプレーができるということを教えたいし、引いてきた相手に対して、あるいは引かない相手に対して、どんなスピードで戦ったらいいのかという話もしたい。速く攻撃することだけがすべてではない。ポジショニングの仕方も話していかないといけない。スピードも大事だが、スピードだけでなく、リズムの変化や、動きのフェイントが必要だ。」

「選手の何人かは自分自身に対して自信を失っているように見える。その選手に関してだが、2、3年前はもっといい選手だなと思っていた。そのために勇気づけることが必要だと思う。私の仕事の多くは彼らを勇気づけること、自信を付けること、そして喜びを持つこと。」

ここまで書いて付け足すことも無いのですが、やはりディシプリンを大切にして、組織で戦うチームを作り上げる事が第一で、具体的な戦術としてはまさにアルジェリアのような堅固な守備ブロックを作ってコレクティブなカウンターを主体にするという感じでしょうか。こういうところはトルシエと世界観が似ていますね。

そして選手のタッチ数などよりチームとして効果的な、クレバーなプレイを教えたいという考え、ポジティブな自信を付けさせて選手個々の成長を重視するという点はオシム的だなと思いました。

まあ、言葉だけなら私のように何とでも言えるわけで(笑)、実際に日本でどういうサッカーを実現するか見てからでないとまだ何とも言えないわけですが、日本を変にリスペクトしてしまうよりも日本の間違った点をガンガン矯正して行ってくれそうなメンタル、パワーを感じられたのが嬉しかったですね。

ハリルホジッチ監督が最初の指揮を執る3月27日のチュニジア戦が本当に楽しみです。