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「ぶっちゃけ地元高校生との練習試合レベル」国際親善試合 U-23シンガポール-U-22日本

正直なところ、この試合をわざわざアウェイにまでテレビ機材を持ち込んで放送するのに何の意味があったんだろうというぐらい、シンガポールの人には申し訳ないがあまりに弱すぎる相手だった。

何しろ日本の選手が中盤でボールを持ってもほぼノープレッシャーで簡単に前を向くことが出来、4-4のゾーンを組んでいてもスカルトゥーラもディアゴナーレもへったくれもなく、パイロンのようにただ均等に並んでいるだけでいくらでもパスを間に通すことが出来てしまった。

シンガポールには後半にセットプレイから1点を取られたが、そこまで7点取ってほとんど気を抜いていた状態だったのでそれを攻めるのも酷な話だろう。何故かほとんどがマレー系と思われるムスリムネームが並んでいたシンガポール側の選手選考やモチベーションがどうだったのかは分からないが、これなら、日本の地元高校生との練習試合のほうがまだ強化になったかもしれないぐらいだ。

なので、この試合を見て語れる事と言えば、このチーム内で誰がこれからファーストチョイスになって行くかという点しか無い。

その意味では、日本にしては珍しくもうある程度センターラインは固まりつつあると言える。CBの植田と岩波はずっとコンビを組んでいるし、ボランチの大島、トップ下の中島、1トップの鈴木武蔵が中心になって行く事は間違いない。そして海外組が参加するようになれば、ボランチにドルトムントの丸岡、トップ下か右SHにヤングボーイズの久保、左SHにザルツブルクの南野が加わることになるだろう。

その代わり激戦になりそうなのがSBとSHのサブ争い。この試合では原川と豊川、室屋らが積極的なプレイでアピールに成功したが、この世代はJリーグにスタメンで出るのとそうでないのとでは成長度合いが変わって来るので、まだまだ気の抜けない争いが続くはず。

あと試合を見ていて気になった点は、日本が高さでシンガポールを上回り、サイドからのクロスやセットプレイの機会が多かったのにも関わらずそれらが得点につながっていないところ。単純なキックの精度だけではなくて、蹴る選手と飛び込む選手のタイミングが合っていないのが理由であるように思う。

久保が入るとどうなるか分からないが、このチームには純粋な点取り屋という存在がいないので、過去の日本五輪代表のようにセットプレイで点が取れないと、またアジア予選でドン引きカウンターの餌食になってしまう可能性がある。そこの精度を予選本番まできっちり詰めてもらいたい。

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