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「このルーニーシステムなら香川も貢献出来ていただろうに」イングランド・プレミアリーグ第19節 マンチェスター・ユナイテッド-ニューカッスル

ファン・ハール監督が就任してからリーグ序盤はもたついていたマンUは、ここに来て7試合で6勝と完全に好調な波に乗り、いつの間にか3位にまで浮上してきっちりCL圏内に加わって来た。

ディ・マリアやブリント、ロホといった主力に抜擢された選手を怪我で失いながらも結果を残し続けているのはファン・ハール監督の手腕のおかげである事は確かなのだが、その最も大きなポイントになっているのはルーニーの起用法だろう。

ファーガソン監督時代に何度かCHで起用されて確執を産み、モイーズ監督時代には2トップまたはトップ下として完全固定されていたルーニーだったが、ファン・ハール体制になって何故だか素直にインサイドハーフのポジションに収まってしまうと、これが素晴らしくチームを機能させる原動力になった。

この試合でもルーニーは比較的自由に動きまわり、ルーニーが下がればファルカオも下がってポストプレイに入り、そこからサイドのヤングやバレンシアへと展開している間にスルスルとルーニーが前線へと上がってシュートチャンスに絡む。そのルーニーをサポートするのが中盤の2人で、キャリックはルーニーが動いたスペースを埋めてサポートに周り、マタはルーニーと2トップの間を確かな技術でリンクする潤滑油となっている。

ただしジョーンズ、エヴァンス、マクネアの3バックはまだ到底安定しているとは言えず、ニューカッスルの拙い攻撃のおかげもあって終盤にPKで1点を与えただけに終わったものの、やはり3バック+キャリックだけで守り切るのは相当厳しく、まだ現実的なターゲットは逆転優勝よりもCL圏内確保かなという感じはした。

それにしても、香川がマンUから放出された時、ルーニーとマタが居てトップ下のポジションには空きがないという理由をファン・ハール監督から告げられたと言われているが、このルーニーシステムであれば香川はマタの次点として十分働けたはずであり、タラレバだけど香川がそのまま残っていたらどうだったかなと思ってしまう。

まあ実際には現状ドルトムントでも苦しんでいるように、香川のコンディションが回復していない状況ではどのチームにいても一緒なんだろうが、つくづく運の巡りあわせというのは因果なものだなと感じざるを得ない。

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