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「メネズ・システムになったミランに本田の居場所は残るのか?」イタリア・セリエA第16節 ローマ-ミラン

現在首位のユベントスに対して勝ち点3と好調なローマとアウェイで対戦したミラン。当然ながら終始ローマにペースを握られる厳しい試合だったが、GKディエゴ・ロペスを中心とした守備陣の集中力が最後まで切れず、何とかスコアレスドローで勝ち点1をゲットした。

ミランはいつものように1トップメネズの両脇にボナヴェントゥーラと本田を配した4-3-3で臨んで来たが、ローマボールになると中盤がフラットになる実質4-1-4-1で、本田はあまり中には入らずサイドでの起点作りを担ったのだが、前半はボールを受けると対面SBのホレバスとナインゴランにサンドイッチされ、同じサイドのボネーラはジェルビーニョのスピードを警戒して上がれず、しかしその割には何度も突破されて本田もフォローに戻らざるを得なくなり、攻撃面で目立つ場面は序盤に放ったシュートだけだった。

そしてミランの攻撃もボールを奪うとまずメネズに当てる仕掛けばかりで、中盤でも左のインサイドハーフであるモントリーヴォにボールが集まり、本田が逆サイドでワイドに開いてフリーでいてもそこまでなかなかボールが回って来ず、それでも以前なら本田が中に入ったり下がったりしてスペースを作ったところにアバーテが上がる形を作っていたが、本田単独ではやれる事も限られるのでどうにも苦しい。

それでも後半になると、前半は本田のサイドに寄ることが多かったナインゴランが中央でプレイするようになり、出来たスペースで本田がボールを受ける回数が増えてメネズとのコンビネーションが出始めたかなと思ったら、ミラン左SBマルメロが2枚目のイエローで退場。インザーギ監督は逃げ切り体制で方針を固め、本田はCBのアレックスと交代。ムンタリ、エル・シャーラウィとフレッシュな選手をつぎ込んでドローに持ち込んだ。

本田はこの試合でも右45度からのFKをあっさりモントリーヴォに譲るなど、やはり相変わらず淡々としたプレイ態度に終始。指揮官からの信頼は変わらず厚いようだが、アジアカップの間に本田の代わりとなる選手を獲得するとの噂も出ているし、何とか結果を出して欲しかったが・・・すっかりミランの攻撃はメネズシステムで固まってしまっているだけに、帰ってきたら居場所が残っているのかどうか心配である。

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