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華やかなJリーグ・アウォーズに垣間見える一抹の寂しさ

昨日は仕事がらみの懇親会があったので、帰宅後は試合ではなくてJリーグアウォーズの録画を見ていました。

主要な受賞者は以下のとおり。

MVP

  • 遠藤保仁(初選出)

新人賞

  • カイオ

GK

  • 西川周作(3年連続3度目)

DF

  • 太田宏介(初選出)
  • 森重真人(2年連続2度目)
  • 塩谷司(初選出)

MF

  • 柴崎岳(初選出)
  • 武藤嘉紀(初選出)
  • レオ・シルバ(初選出)
  • 遠藤保仁(2年ぶり11度目)

FW

  • 大久保嘉人(2年連続2度目)
  • 宇佐美貴史(初選出)
  • パトリック(初選出)

 

GKは東口のほうが、DFは昌子や那須、MFは柴崎じゃなくて阿部じゃないのかという気はしますが、それ以外はまあ妥当な感じでしょうか。カイオには早く日本国籍を取得して欲しいですな(笑)。

そしてMVPの遠藤。間違いなくガンバを優勝させた原動力であり、MVPの初受賞が意外なくらいに実力を今更どうこう言う必要がない選手ではありますが、11節の時点でブービータイ、14節では首位から勝ち点14の差がついていたチームに逆転される、浦和を筆頭とした他のチームが情けなかったのと、そして未だに代表の海外組と伍していけるJ組のボランチが彼しかいないという現状には寂しさを感じてしまいます。

先週末にジェノア対ミランの試合を前半だけ見ていましたが、ボールを奪うと間髪を入れず矢のようなパスを繰り出し、それをピタリと足元に収める攻撃陣に対し、一瞬たりとも自由なプレイをさせない守備陣のマーキング技術と、全く気を抜ける瞬間のないハイペースな試合展開に舌を巻きました。

それに比べると、ガンバや浦和の試合を見てもJリーグはいかにも”遅い”です。パス、判断、動き出し、寄せなど全てにおいてスピードが足りません。かつて磐田と鹿島が覇権を争っていた時代に較べても全体的なスピードは劣化しているのではないかと思えます。これでは、いくらJリーグ側が重心を移したところでACLに常勝できるレベルにはならないのではないかと心配になります。

日本選手のテクニック自体は向上しましたが、ハイレベルでプレッシャーのかかる試合で培われる後天的なスキルやメンタルが伴わなければ、Jリーグや日本サッカーのレベルは上がって行けません。最近、フォルランがウルグアイメディアに語ったJリーグ、日本人評が話題になっていて全文訳もネットに上がってますが、多少の誤解があるとしても「勝っても負けても同じ」「犠牲を払えば仕事になったと思っている」という部分は確かに頷かざるを得ません。

クラブハウスに来て練習したり、ファンサービスをしたり、試合に出ればOKなのではなくて、あくまで勝敗という結果が全てなのだという真のプロ意識をどうやってJリーグに植え付けていくのか、Jリーグ側はともすると金勘定や審判の話ばかりに頭が行っちゃってますが、そういう部分に対するプランや考え方というものを一度じっくり聞いてみたいですな。

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