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「シャルケの対岡崎シフトにしてやられる」ドイツ・ブンデスリーガ第13節 シャルケ-マインツ

ディ・マッテオ監督に交代しても調子が上がらず、チャンピオンズリーグでチェルシーに0-5と大敗して早速不穏な空気が漂っていたシャルケだったが、ホームでのマインツ戦は打って変わって4-1と大勝、何とか一息つく事が出来たようだ。

とは言え、試合の内容的にはマインツと大きく差があったわけではなく、特に後半は2点を追加したとは言えかなりマインツに押される時間帯が長かった。それでも快勝できたのは、シャルケの対マインツ、さらには対岡崎用とも言えるゲームプランが上手く嵌った事に尽きるだろう。

3-5-2のフォーメーションを取るマインツに対し、シャルケが敷いてきたのは5-3-2と4バックの中間みたいな形。岡崎には中央でほぼノイシュテッターがマンマークに付いて実質的に3人のCBで固めていた。そのため岡崎はサイドに流れてプレイをする事が多かったのだが、5バックのサイドの戻りが早くてなかなか基点としてもプレイが出来なかった。

もちろん、マインツにとっては逆に相手WBの前のスペースや、バイタルエリアに侵入しやすい形になっていたのだが、マインツのWBであるブロシンスキもディアスもウインガーとは言えず、縦を切られると中央に戻す攻めしか出来ない。そしてトップ下のク・ジャチョルも中盤の真ん中を締めるシャルケを崩すことが出来ずに周りをウロウロするばかり。ごっちゃんのような形で岡崎がシーズン7得点目を決めたが、岡崎が得意とする攻撃の形はほとんど出せなかった。

逆にシャルケは2トップが絶好調。ハットトリックを決めたフンテラールの陰に隠れてしまったがシュポ・モティングはMVP級の働きで、1点目の内田からのロングフィードをフンテラールに流したプレイを初めとしてマインツの右WBディアスの裏を何度も切り裂いてチャンスメイクをし、強いフィジカルでしんどい時間帯もしっかりボールをキープして守備陣を助けていた。

内田については、珍しくイージーなパスミスをしたりはしていたものの、WBの位置から中に絞って難しい守備対応をこなしたりと、岡崎が良く流れては来たが右サイドを破られる事は少なく堅実なプレイ。ディ・マッテオ監督の信頼を当然のように得ているのも当然だろう。クラブはアジアカップへの招集を拒否する姿勢を見せているが、優先権は日本協会にあるのでシャルケが不利なのは間違いない。

岡崎は味方攻撃陣が完全に沈黙する中でまさに孤軍奮闘。代表戦の後でも変わらず走り回っているのを見ても、今不調の香川にそのエネルギーを分けてやって欲しいぐらい(笑)。アジアカップでも当然スタメンに名を連ねるだろうが、くれぐれも怪我だけは注意してもらいたいね。

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