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「マインツと岡崎を阻む壁を打ち破れるのか」ドイツ・ブンデスリーガ第8節 マインツ-アウグスブルク

マインツは第8節のアウグスブルクとの試合でも2-1で勝利し、開幕からリーグ戦8試合負けなしの記録を更新したのだが、試合の終盤はアウグスブルクの前にほとんどサンドバッグ状態になってかろうじて逃げ切る始末で、これからの調子に不安が残る内容になってしまった。

その1つは、前節のボルシアMGとの試合でも見られたように、各チームが完全に岡崎を最重要人物として包囲する対策を打ち出して来ている事だろう。

この試合では、岡崎に対してアウグスブルクのCBが親の敵にでも遭ったかのように腕と体でガッチリ抑える激しいマーキングを見せ、マインツの中盤にはプレスをかけて岡崎へ出すパスの出処を抑える両面作戦に出て来た。

マインツはそのプレッシャーを逆手に取って、岡崎では無くてその両サイドに位置するホフマンとサンペリオが1点ずつゴールを決めて幸先良いスタートを決めたのだが、それで変に余裕が出たのかそこから前線に出すボールの質が急激に落ちてしまい、パスがことごとく相手のプレスに引っかかって落ち着きどころがなくなり、マッチポンプで上下動しているうちに疲れて余計に攻められなくなってしまった。

そして岡崎の周りで良くボールに絡んでバイタルでチャンスメイクをしていたドルトムントからレンタル移籍で来ているホフマンが、後半15分に足を芝に取られて靭帯を損傷する大怪我を負ってしまい、代わりに入ったアラギはボールを離すタイミングが遅くて岡崎となかなか絡めず、ホフマンの代役としては非常に物足りない事を露呈してしまった。

このまま何の対策も施さなければ岡崎が孤立したままになるのは確実で、マインツのヒュルマンド監督には早急に次の手を考えて打つ事が求められる。現状ではせっかく岡崎がスペースを作ってもそれを全く中盤が活かせてないので、少なくともボランチの1人がサポートに出てバイタルでリンクする働きをさせたい。そこで溜めを作ってSBの上がりを引き出せれば、もっと岡崎の特性を活かせるし負担も減るはずだ。

当然、岡崎もこの試練を糧にして自身がレベルアップする良い機会でもある。ガチガチのハードマークで本気の潰しを仕掛けてくる相手にどう対抗するか。単に下がってプレッシャーから逃れるだけではなく、かつてピッポ・インザーギが得意にしていた相手の力を使って予備動作でいなすようなスキルが付けば、鬼に金棒ではないだろうか。

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