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「南野2発で何と9戦ぶりのU-19韓国戦勝利!」AFC U-19選手権 グループC 日本-韓国

U-19W杯のアジア予選では何と1994年以来8試合勝っていないという、ユース世代では天敵の韓国に対して今回は同じグループになり、今度こそW杯への出場権獲得の邪魔はされないだろうと思っていたら、何と日本は初戦の中国に負けてベトナムにはギリギリで辛勝という結果になり、やっぱり韓国に勝たないとW杯出場が出来ないという条件に自ら嵌り込んで、こいつらはどんだけマゾなんだと思っていたんだけど、何とその韓国に勝利するという予想外の結果で喜ぶよりもまず驚いてしまった。

ただ、その結果は日本にとっていくつかのラッキーがあったのも事実。まずこの試合の主審がアジア最優秀審判として知られるイルマトフさんで、韓国がアジア大会の日本戦でPKを奪ったような見え見えのファール狙いが通用せず、極めてフェアでクリーンなジャッジをしてくれた事。そしてもう1つは、韓国がいつもの韓国サッカーじゃなくてパスサッカーをやってくれた事である。

だいたい日本が韓国に負ける時は、ガッツリマンマークで日本の攻撃を封じてミスを誘い、前線にロングボールを放り込まれて競り負けたところで中盤の激しいプレッシングでセカンドボールを拾われ、ドリブルに対する守備が甘くてフリーでクロスを上げられ、中のマークが甘くてズドンというのがパターンなのだが、この試合の韓国は日本の攻撃に対してはマンマークじゃなくてゾーンで守って来て、いつものような球際の激しさが感じられなかった。

そしてそのゾーンディフェンスも、サイドがむやみに高い位置で当たろうとして交わされる場面を作るなど組織のレベルが高くなく、日本が金子と関根というドリブラーをウイングに置いたことでサイドの攻防で優位に立ち、日本の2点はともにサイドから崩しての結果だったように、この試合では完全に裏目となってしまった。いつもの韓国であれば、他国相手にはパスサッカーをしても日本戦は必ずハイプレス戦術を仕掛けて来たのに、何故日本の土俵で勝負しようと思ったのか非常に謎である。

日本については、やはりようやく訪れたエース南野の活躍。この試合でもベトナム戦と同じように相変わらずイージーなシュートを外したけれども、フィジカルは同年代の中では飛び抜けているし、あれだけ強烈なシュートを打てる力を持った選手も他にいないので代えられない存在である。これまでは最前線だったが、この試合は北川が1トップで南野が下り目で比較的前を向いてボールを持てた事も良かった。次もおそらくこの形で行くのではないだろうか。

さて韓国に勝ってグループリーグを1位で突破出来たとはいえ、次の準々決勝に勝たなければU-19W杯の出場権は得られない。日本が対戦するグループDは今晩の試合で決着が決まり、現在はイラクとカタールが勝ち点4、得失点差でイラクが1位に立ち、オマーンと北朝鮮がともに勝ち点2。相手はカタールの可能性は高いが、まだオマーンにも可能性が残っている。イラクとの対戦が回避できるのは良いが、カタールもW杯開催を視野に入れてこの世代は帰化選手をガンガン入れて強化をしているので怖い相手である。日本は日程的に1日有利なので、そこを上手く使ってコンディションを整えたい。

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