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「まさに香川の孤軍奮闘」ドイツ・ブンデスリーガ第7節 ボルシア・ドルトムント-HSV

ミッドウィークのチャンピオンズリーグ、アンデルレヒト戦を快勝して意気上がるはずのドルトムントだったが、最下位HSVとホームで対戦した試合では何と無得点で0-1の敗戦、まさかのリーグ戦連敗になってしまった。

怪我人が多くて選手のローテーションが出来ず、コンディションがまだベストでない香川ですら90分間使わざるを得ない厳しい台所事情で、全体的に疲れで動きが悪かったのが主な原因ではあるが、HSVの死に物狂いでの頑張りが素晴らしかったのは確かである。

HSVは一応ゾーンの形を取りながら実質的にはほぼマンマークで、前線の4人にはガッチリと人を付けて後ろからのパスコースを消し、ボランチとSBにはHSVの前線が常時プレッシャーをかけてフリーなパス出しを許さない守備が徹底されていた。

ドルトムントはかろうじてSBのところでボールは持てたのだが、そこはHSVの狙い目で当然ながらシュメルツァーもドゥルムもビルドアップ能力が皆無なので、苦し紛れで適当なロングボールを蹴りだすしか手が無く、高さのないドルトムントの前線が競り負け、セカンドボールの出足もHSVがはるかに鋭く、ドルトムント本来のパスワークは完全に封じられてしまった。そしてラモスの酷いバックパスミスから失点・・・

そんな中で、数は極めて少ないものの香川がプレイに関与した時にはチャンスが生まれており、全く機能しないボランチの位置まで下がってボールを散らし、後半途中にインモービレが入ってからは完全にボランチとしてのプレイになるぐらいに孤軍奮闘状態だったのだが、いかんせん香川以外にマンマークを解決できるクリエイティビティを持った選手がおらず、何で香川が出したパスの先に香川がいないんだと憤慨してしまう(苦笑)。

終盤にはさすがにドルトムントがHSVを押しこみ、セットプレイなどから何度かチャンスは作るものの、GKドロブニーの好セーブとHSVの守備陣の集中力が最後まで切れず、ドルトムントは結局得点を1つも奪えずに敗戦してしまった。

ラモスはヘルタ時代から90分の中でも波がある不安定な選手だったし、オーバメヤンはスペースが無いと使い物にならず、タフネス・グロスクロイツもさすがに疲れが見えてキレがなく、香川以外の前線が本当に厳しい。代表戦明けには負傷者が戻って来る見込みだが、そこからの立て直しに期待するしか無い。

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