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「結果は快勝だが川島にとってはどうなんだろうか」ヨーロッパリーグ グループG スタンダール・リエージュ-HNKリエカ

いつか見ようとずっと思っていながら、さすがに日本人選手がGKの1人だけではなかなか負け試合まで見ようという気にならなくて、未勝利に終わった昨シーズンは1度もELの試合を見なかったのだが、やっと今回初めて見ることが出来た(笑)。

しかし無失点で勝ったとはいえ、今季はリーグ開始から7試合でわずか2勝、16失点と最悪なスタートを切ってしまっているだけに、グループリーグの初戦という緊張感も相まってかなり慎重過ぎる内容になり、見ていて楽しい部分はほとんど無かった。

スタンダールの布陣は4-4-2だが実質的にはデ・カマルゴの1トップにルイスのトップ下で、攻撃時にはウイングのビアとカルセラがワイドに開いてボールを受ける形で、守備的には4-4のブロックを固めるがそれほどディアゴナーレ、守備のシフトはしない感じ。まあ、黒人選手が多いだけあって西アフリカの国がやる戦術にタイプが近い。

なので、あまりチーム全体にビルドアップの意識がなく、組み立ては基本的にトップやサイドに長いボールを入れて選手を走らせ、ドリブルを交えて縦への勢いだけで攻め込む形だけなので、慎重に入った前半は前線の選手が全く動かず足元にボールを要求するだけで、リエカも自陣にガッチリと4-4-2のブロックを作って待ち構えていたために、スタンダールからは全く得点の匂いが感じられなかった。

前半の終了間際からようやく味方がボールを持ったらウイングが動き出すようになり、後半はスタンダールが押し気味でいくつか惜しいチャンスは作ったのだが決められず、逆に後半20分頃からは前に出ているスタンダールのスペースを逆にリエカが利用するようになり、カウンターからクロスを上げられる場面が増える。

が、スタンダールにとってはラッキーな事に、リエカに流れが傾いていた後半29分に右サイドのFKからシマンが上手くゴール隅へ流し込むシュートを決めて先制する。リエカは39分にクロスに飛び込んだベソビッチがゴールを決めるも微妙なと言うか彼自身はそうじゃなかったのにオフサイドでノーゴールというラッキーな判定。スタンダールは終了間際にも1点を追加して逃げ切った。

川島についてはセービングについては代表とは違って(笑)まずまず安定し、64分には1対1の場面でスライディングを仕掛け、相手のシュートミスを誘うなど至近距離には相変わらずの強さを見せた。が、味方DFの位置が基本的に低いのもあってクロスには飛び出さず待っている形が多く、オフサイドで助かった場面もそうだがハイボールに対する弱さが感じられた。

代表でやろうとしているサッカーを考えたら、もっとチームがハイラインでビルドアップを重視するようになれば川島の成長も期待できるのかもしれないが、正直このチームでは厳しいかもなあ・・・控えになっても移籍して環境を変えたほうが良いと思うのは私だけだろうか。

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