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辞めることだけが責任では無いけども・・・

アギーレ氏の日本代表監督就任の報に伴い、原さんの記者会見全文が出ていますね。昨日のマスコミによる恣意的な抜き出し創作に比べると、こちらの内容だと一応ちゃんと聞く耳を持たないとと思わせてくれます。

ただ、一見するとそれなりに総括っぽい事が書かれているように見えますが、「方向性は間違って無かったけど上手く行かなかった。もっと頑張らないと」以上の事は書かれてませんね。キャンプ地やコンディション調整方針の決定、攻撃的スタイルを推し進めた責任が誰にあったのか、8年前や4年前の経験、技術委員会のレポートがあったはずなのに何故それが活かされなかったのか、という当事者にしか分からない部分が曖昧になったままです。こういう感想文なら私のような単なる第三者でも書けますよ。

そして、サッカーの総合力が足りない、全体的なレベルアップが必要、今回の経験をレポートにまとめてカンファレンスやテクニカルニュースで発信しJリーグに伝えていく、と書かれてますが、それは今までにも十分やって来たはずであり、それで8年前と同じような成績しか残せなかったのだから、これまで技術委員会が行ってきた取り組み方に抜本的な改革が必要な事は明らかです。

きつい言い方になりますが、口だけの反省と修正だけで誰も責任を取らず、次につながる明確なプランを出さずに何も変わらない。ましてやドイツが果たしたような長期的なプロジェクトを遂行できるとも思えない。日本サッカー界のヒトとカネをほぼ全て取り仕切るJFAという巨大な組織にあって、ガバナンスが全く機能してない異様な状態です。世界で勝てないのは、監督や選手、Jリーグのせいだけではなくて、そこが一番の問題でしょう。

とは言え、前回や今回の監督選びの経緯を見ても、やはり予想通り原さん以外に現協会で外国人監督に対するコネを持った人が居ないというお寒い現状があります。例えエージェントを間に入れたとしても、交渉や判断がまともに出来る人材がいるとは思えません。原さんは監督の任命責任を考えると辞めるべきですが、協会の中では個人的に唯一残って欲しい人だったりするんですよね・・・田嶋氏とかは成績に関わらずさっさと消えて欲しいんですが。

某御意見番のように、とにかく辞めればそれで良いと割り切れるのなら楽なんですがね(笑)。協会に責任を取らそうとしても他に代われる人材がいないし、抜本的な対策とそれに力を与えるビジョンを持った人はもっといない。やはり、考えれば考えるほど岡田氏や宮本氏を一気に抜擢するしか方法は無いんじゃないかと思えてなりません。

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