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今年の欧州組は世界から取り残されるかどうかの正念場

ワールドカップが終わってのんびりとツール・ド・フランスを見ていたら、もうスカパーからの案内で柿谷が所属するバーゼルのリーグ公式戦が週末から始まると聞いてビックリしました。もうそんなところもあるんですなあ・・・

さて、その柿谷やスポルティング・リスボンへと移籍した田中順也など、今期も新たに欧州へと挑戦する日本人選手が出て来ているわけですが、全体的な流れで言うと日本人選手にとっては厳しい1年になるのではないかという気がしています。

まず、ブラジルW杯で日本代表が冴えない試合内容を見せてしまった事で、日本に対する評価が一律的に下がってしまっている点が挙げられます。W杯前にはあれだけ移籍の噂があった齋藤や山口の動向も途絶えてしまっている状態で、各クラブの興味はコスタリカやチリなど大会で健闘を見せた選手へと興味が移っている様子です。当然、代表として出場した日本選手にも厳しい査定が待ち受けている事でしょう。

もう1つは、W杯でも見られたようにスペイン風の自由に見える(決して自由ではないのですが)ティキ・タカよりもフィジカルで戦術的なサッカーへの揺り戻しが来ている影響は避けられないという点です。

クラブでは王様扱いのアグエロやロッベン、インテルではさっぱり守備をしなかったスナイデルがあれだけ粉骨砕身してW杯で結果を出したという事実を見ても、どんなテクニシャンであっても戦術を守らない、守備で体を張れ無い選手は淘汰されてしまう危険性が高いと思われます。

サイドが嫌いでしょっちゅう中央へと寄ってしまう香川、トップ下しかやりたくないとこだわる本田などは、よほど心根から入れ替えて選手として生まれ変わらないと厳しいように思います。ましてや、語学力に問題を抱えて戦術面の意思疎通が難しい選手がどうなるかは言うまでもありません。

ただし、それを逆境と取るかチャンスと取るかは全て選手次第です。日本人は基本的に運動量があって戦術の指示に対しては真面目なので、戦術サッカーへの親和性は他の国の選手よりも平均的には高いはずです。ひとまず「自分たちのサッカー」なるものはいったん忘れて、まずは「他人達のサッカー」を理解して適応させる姿勢を持ってもらいたいものです。

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