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ツール・ド・フランス第11、12ステージ「アルプスの前座」

あの悪夢の天候はどこに行ってしまったのかというぐらいのドピーカンな中、東フランスのジュラ、ブルゴーニュ地方を走り抜けた11、12ステージ。

どちらも中盤から終盤にかけて3級や4級のアップダウンが続き、いかにもパンチャーと呼ばれる逃げが得意な選手が活躍しそうなステージでしたが、どちらも最終盤にはメイン集団が逃げを捉えて逃さず、純粋な逃げ切り劇はありませんでした。

でも11ステージは、今大会で革命記念日の7/14にマイヨ・ジョーヌを着るという栄誉を浴びたギャロパンが、残り数kmでクレバーな飛び出しを見せて最後は集団に背後まで迫られながらのゴールを飾り、フランスはさぞかし盛り上がった事でしょう。ギャロパンは昨年のクラシカ・サンセバスティアンというワンデイレースでも優勝しており、久々にフランスで生まれた期待の星ですね。フランスはクライマーではピノらの有望株が出ては伸び悩んでいる印象がありますが、ニーバリやバルベルデも元ワンデイレーサーであり、年齢的にもツールに勝てる選手に育つ可能性はあるんじゃないかと思います。

逆にポイントを圧倒的に積み上げてマイヨ・ヴェールを確実なものとしているサガンは、十分チャンスがあったはずのこの2ステージで勝てず。このまま行くと、久々に勝利なしでのマイヨ・ヴェール獲得者となりそうな気配が濃厚です。未勝利のマイヨ・ジョーヌに続いてちょっと恥ずかしい立場なので、やはり本人も相当ないらだちがありそうですが・・・

総合争いについては、アルプスでの勝負を控えているという事でエース級は動かず。そして今日がいよいよ超級山岳シャンルッスがゴールのステージ。平均勾配は7.3%と激坂ではないですが、登りの距離が18.2kmと非常に長いです。こういう登りは単独のアタックではなかなか引き離すのが厳しいので、集団のハイペースに各エースがどれだけ耐えられるか、優勝争いからふるい落とされる選手を見極めるステージになるでしょう。よほどの事が無い限りニーバリ優位は揺るぎそうにありません。

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