今年も始まりましたツール・ド・フランス。まだワールドカップの期間中ですが、やはり自分的には毎年恒例のお楽しみなのでW杯準決勝以降の試合を除けばツールをメインに更新するつもりです。サッカー目当てに来られた方は申し訳ありません。
さて、今年はアイルランドをスタート地点にしたジロ・デ・イタリアに対抗してか、ツールはイングランドで最初の3ステージが行われています。
最初の第1ステージは、リーズをスタートしてハロゲートまでヨークシャーデールと呼ばれる緑が美しい国立公園を走破するステージ。リーズにある貴族の邸宅「ヘアウッドハウス」で、ウィリアム王子、キャサリン妃、ヘンリー王子というイギリス王室の方々に挨拶をしての豪華なスタート。
単なる観光番組やウェブサイトでは決して味わえない、素のままの風景を楽しめるのが自転車ロードレース中継の楽しみなのですが、それが軽くかき消されるぐらいに山岳コースの観客が物凄い!
フランス本土であればパラパラと観客がいるだけの3級、4級山岳の山というより丘なのですが、まるでラルプ・デュエズかと勘違いするぐらいにコースの両脇に観客がビッシリ、選手が通るコースを塞ぐようにカメラや旗を構えた人が何人も立っていて危険この上ないです。
そしてコースの多くがヨークシャーの田舎道なので曲がりくねって補足、小川を渡る石組みの橋は狭いし、あちこちで渋滞が起こって集団に切れ目が出来、それゆえに横風区間でタイム差が生じて神経質な展開に。そしてトドメはゴール前での大落車。これでイギリスが誇るスプリンターであるカヴェンディッシュが肩を脱臼してリタイアという、イングランドのファンにとっては皮肉な幕開けとなってしまいました。
そしてヨークをスタートしてシェフィールドゴールの第2ステージは、まるでアルデンヌクラシックのように3級クラスの山岳が連なり、それも時折10%超えの激坂さえあるアップダウンの激しいステージ。そしてここでも全ての山岳で観客が凄い。下手をするとベルギーのクラシックレースよりもトータルでの観客数が多いんじゃないだろうか。
その過酷なコースでピュアスプリンターは早々に先頭集団から脱落、レース序盤とあってパンチャーの逃げを容認する空気でも無くて、自然と先頭集団の中は各チームのエース格に絞られてしまい、最後の4級山岳ではコンタドールやフルームの優勝候補トップ2がアタックするという熱い展開に。
ラスト2kmの地点でニーバリがアタックを仕掛け、スプリント力で勝るサガンをマークしていた他のメンバーはお見合いをしてそのまま逃してしまい、最後はわずか2秒差、しかしマイヨ・ジョーヌを着るには十分な差を残してゴール。ステージを勝ったニーバリが同時に総合トップとなりました。
今日の第3ステージは、ケンブリッジをスタートしてロンドンへ、最後はバッキンガム宮殿の前を通過してすぐの地点がゴールと、パリのシャンゼリゼゴールイギリス版のようなステージ。首都の盛り上がりとスプリンターの争いが楽しみですね。
あと、ツール・ド・フランスを楽しむためにチェックしておきたいサイトをリストアップしときます。
Google Earth Tour de France 2014(下部にダウンロードリンク)