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「W杯ではチームの強みは弱みになる」ブラジルW杯グループE スイス-フランス

スイスといえば、W杯欧州予選の10試合で失点が6という非常に堅守速攻型のチームだったはずなのだが、フランスとの対戦は何と後半28分までに5点を叩き込まれるという信じられない試合になってしまった。

スイスにとって不幸だったのは、まずCBの要であるフォン・ベルゲンを試合開始わずか9分で眼窩骨折という大怪我のために失ってしまい、交代で入ったのが鈍重なセンデロスで、そのためフランスが何度も繰り出すハーフカウンターに全く付いて行くことが出来なかった。

また、フランスからは怪我のためにエースのリベリが抜けてしまった事で、そのためフランスは嫌でも堅守速攻型のチームにならざるを得なくなり、それがそのまんまスイスの上位互換になってしまった事も大きかったと言える。

まあフランスのシュートもあり得ないぐらい気持ちよく決まりすぎたけどね。ジルーの先制点はヘディングのコースがあまりに良すぎたし、特にマチュイディがニアに決めたシュートなんか、多分練習で10回やって1回決まるぐらいのプレイだろう。運をこれで使い果たしていなければいいけど(笑)。

スイスの強みといえば、ユベントスで活躍している右SBリヒトシュタイナーの攻撃参加にあるが、フランスはそのサイドにベンゼマを置いてボールを集め、リヒトシュタイナーが上がったスペースを利用してどんどんと早い攻撃を仕掛けて行った。

やはりワールドカップとなれば対戦相手は早くから分かっているし、準備期間も予選に比べると長い時間が取れるので、長友と香川のサイドを狙われた日本もそうだが、一般的にチームの強みとされている部分は相当に対策されてくるとの覚悟が必要なのだろう。

ザックは2戦目にしてようやくその現実に気がついてギリシャ戦では右の大久保で組み立てて左の岡崎で決めるように対策を施してきたが、やはり付け焼き刃ではコンビネーションは上手く行かないのも当然である。さて3戦目の勝つしか無いコロンビア戦では、対策するか開き直りで行くのか。まあ多分開き直りだろうね。

 

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