旧閑ガゼッタ

ギリシャ戦のパワープレイは「勝つよりもリスク回避」ではないか?

今回のギリシャ戦でも終盤にパワープレイを仕掛けた事で、それなら何故ハーフナー・マイクや豊田を入れなかったんだという意見が出て来ているが、個人的にはTwitterのほうで書いたように、勝ちに行くことよりも負けない事を選んだのではないかと思っている。

裏のコロンビア対コートジボワールの試合でコロンビアが2-1で勝ったので、コロンビアに対する日本の勝ち点差は-6で得失点差は-5、総得点が-4。つまり、ギリシャに1-0で勝っても最終戦でコロンビアを上回るためには、ガチメンのコロンビアに3点差以上の勝利が必要になる。これは可能性としては限りなくゼロに近い。

そしてコートジボワールに対する日本の得失点差は-1、総得点差は-2なので、コートジボワールが勝利すると日本はやはりコロンビアに対して2点差以上の勝利が必要になって来る。ギリシャは日本に負けるとグループリーグ敗退が決定するので最終戦のコートジボワール戦へのモチベーション維持が困難になり、よほどコートジボワールがプレッシャーに負けてくれないとギリシャの引き分け以上は難しい。

ところが日本がギリシャに引き分けると、当然ながらギリシャはコートジボワールに勝てば決勝トーナメント進出の可能性が出て来る。日本はギリシャに対して勝ち点で並び得失点差が+2、総得点差が+1あるので、ギリシャがコートジボワールに1点差で勝てば、日本はコロンビアに1点差の勝利でコートジボワールを上回れる。ギリシャがコートジボワールに引き分けた場合は、日本はコロンビアに2点差以上で勝てばOKになる。しかもコロンビアは勝ち抜けが決まるのでメンバーを落とす可能性が高い。コロンビアに勝つという確率だけで言えば、後者のほうがあり得る話だ。

もちろん、ギリシャがコートジボワールに負けてしまえばそれで終わりだが、ギリシャ戦に負けたら完全終了、勝っても1点差ならメリットは少ないという戦略的な要点を考えたら、終盤に無理やり人数をかけて攻めるよりはパワープレイで中盤をすっ飛ばしてカウンターを食らうリスクを最小限に抑えようとしたのではないか。

ザックは3人目の交代を吉田から青山に変えることを検討していたらしいが、それは吉田の足が釣りかけていたためだろう。吉田だけでなく全体的に選手の足が止まってカウンターを食らいそうなシーンが増えていたので、新たに青山を入れて守備のバランスやコンビネーションが崩れるよりも、吉田をターゲットとして残してとにかく前でボールを収めたかったのではないかと思う。

非常に不完全燃焼の試合だが、ひとまずスペインのように2戦目で敗退決定という最悪の事態は避けられた。ギリシャのパターンに嵌められながらも負けはしなかったとポジティブに切り替えるしかない。グループリーグ最終戦のコロンビア戦は、とにもかくにも2点差で勝つこと。その上で、ギリシャの頑張りに期待するしか無いだろう。