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「多少はブラジル攻略のヒントにはなったのかも」ブラジルW杯強化試合 ブラジル-セルビア

前のパナマと対戦した強化試合ではネイマールの大活躍で快勝したブラジルだったが、パナマよりもはるかに守備力が高いセルビア相手には1-0で何とか勝利したものの、終始苦しい試合展開を余儀なくされてしまった。

W杯優勝大本命のブラジルにおいて、わずかに弱点があるとすればトップ下が機能していない部分と、GKジュリオ・セーザルの衰え。パナマ戦でもあまり存在感が見せられなかったオスカルは、強固なゾーン守備を引くセルビアに対しても同様に存在を消され、後半から入ったウィリアンもオスカルよりはマシかなという程度で、サイドのネイマールやフッキと有機的に絡むようなシーンは非常に少なかった。

そうなると、ブラジルの攻撃はサイド中心、特にネイマールとマルセロの崩しに頼らざるを得なくなり、確かに彼らが2枚並ぶサイドは分かっていても止められない破壊力はあるのだが、セルビアが彼らにマークを付ききっても個人能力で剥がされると気づいて、マークを受け渡しして常にサイドのスペースに蓋をする守備をするようになってからは、ブラジルの左サイドが沈黙してしまった。

チアゴ・シウバのアーリークロスをDFの間で上手くトラップして流し込んだフレッジのゴールで、ようやく本来のブラジルらしい活発なSBの上がりが左右で見られるようにはなったが、それまでは、セルビアのほうがクロスからフリーで放った2本のヘディングシュートを初めとして決定機が多かったぐらいである。

つーか、W杯に出場できなかったけどセルビアは相当強いしね。守備の堅さだけが取り上げられがちだけど、中盤で個人がしっかりドリブルで持ち上がれるし、ベンフィカ所属のマルコヴィッチという若いテクニシャンも出て来たし、決定力のあるFWさえいれば世界のトップ10に入れるだけの力はあると思う。

対人能力ではワールドクラスだが、絶対的な高さという面においてはチアゴ・シウバとダヴィド・ルイスのコンビは日本ほどじゃないがやや不安なところがあり、ジュリオ・セーザルも高さへの対応はイマイチな部分があるので、ブラジルに対してはサイドを押さえてカウンターからクロスという形が有効なのは確かだろう。そしてネイマールへの過度な攻撃依存・・・意外と大本命ブラジルにも付け入る隙はあるような気がする。

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