旧閑ガゼッタ

「はかいのてっきゅうとおなべのフタ」ブラジルW杯強化試合 日本-ザンビア

まさかこのフレーズを日本代表に対して使う日が来てしまうとは・・・(笑)

いや勝つには勝ったけど、正直なところもうちょっと本番に向けて守備が締まった試合を見たかったね・・・つくづく、今回のザックジャパンはどこまでも打ち合いをしなければならない運命なんだろうか(苦笑)。

と言う本音はさておき、建前的にはアフリカ勢独特の身体能力や間合いを経験出来たし、日本の弱点と強みも再確認できたという事で非常に良いテストマッチになったと言える。

最初の2点はまさに日本の弱み。日本はどうしてもボールサイドにプレスをかけて反対サイドのSBが中にはいったポジションを取るので、サイドチェンジをされるとどうしても1対1の状況に置かれてしまう。本来であれば前線からプレスをかけてロングボールを出させないようにしたいところなんだけど、アフリカンの筋力でプレスがかけられない位置から飛ばして来るので避けようがない。そしてサイドの基点から中に入れられた時に、相手に対して待ち受ける守備をしてしまうと、足元の柔らかさや身体能力でつながれ、力づくでゴールまで押し込まれてしまう。

日本は前半の途中から、サイドが出てボランチやSHがカバーし、中も中盤が相手にボールが入る前にポジショニングを取る修正をして簡単にはやられなくなったが、コートジボワールはジェルビーニョやボニーなどもっとサイドに破壊力がある選手がいるので、サイドで抑えるのはどのみち厳しい。ドログバやヤヤ・トゥーレにサイドからつながれないような守備をしっかり整えたい。

攻撃については、日本の強みは後半の攻撃力。特に相手の運動量が落ちた後の長友のオーバーラップは効果的で、後半の日本はここで基点を作って畳み掛ける事が出来ていた。が、毎試合毎試合後半頼みというのは戦略としてはあまりに厳しい。

特に悩ましいのは1トップとボランチの人選。柿谷はやはり裏に抜けてナンボの選手であり、その割に動く回数は多くないのでこういう具合に相手が引いてしまうと効果としては薄い。大久保は柿谷よりももっと積極的に動きまわる方だが、青山からのパスで得点したように、欧州組のパス回しよりも直線的に受けたいタイプ。引いた相手には大迫の高さが欲しくなるが、コートジボワールはザンビアほど組織的に守らないし、日本に対してどう出て来るかは不明だ。

前半のように相手がしっかり4-4-2のゾーンで守り、縦パスに対するプレスとカバーを仕掛け、スルーパスには長い足でカットする守備をされてしまうと日本はとたんに打つ手が無くなってしまう。こういう時にもっとボールを大きく動かして相手の守備陣掲を動かすようなビルドアップを作らないと、誰が出ても同じ内容になってしまうだろう。

ボランチはもはや山口が軸であることは間違いなく、ザンビア戦でも非常に広い範囲でカバーリングを行って抜群の働きは見せていたが、問題はその相方。遠藤はスペースを探してボールを受けるのは上手いけど、あまりリスクを取ったパスを出さないので足元サッカーになりがち。青山は一発のパスは魅力だけどカウンターのリスクも増える。コートジボワール戦の先発は消去法でインテンシティが2人より高い長谷部かなと思うが、ここまで試合をこなしていないため一発勝負になってしまう。誰を先発にして誰と交代するかでサッカーの質が変わるので采配力が問われる部分だ。

あとDFとGKはね・・・長友は良いとして吉田と今野は危なっかしいし、内田も完全に試合勘が戻って無さそう。酒井宏樹はクロスは良いけど守備は相変わらず間合いを開け過ぎて、慌てて前に出てあっさり交わされる場面もあり、3失点目でサイドをフリーにさせた対応も良くない。アシストを決めた森重も含め、人選の試行錯誤はまだありそうだ。GKはやっぱ川島かな・・・西川の足元は魅力だけど、終始ポジショニングが良くなかったね。

さてこれで泣いても笑っても次は本番。コートジボワールはザンビアから守備力を2割落として攻撃力を3割増やしたチームなので、前半のようなふんわりした守備をしていたのではあっという間にやられてしまう。せめて1失点以内には最後まで抑えられるよう、戦術も体調も引き締めなおしてもらいたい。