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「やはり頼みはワールドカップ組」女子アジアカップ準決勝 日本-中国

いや~、それにしても本当に劇的というか、見てる方にしてみたら最高のエンターテイメントだったんだろうけど、なでしこジャパンの将来を考えると相当厳しい見方をせざるを得ない内容だったね・・・

まず苦戦の最も大きな原因と言えたのがエース大儀見の不在。この試合の先発2トップは高瀬と川澄だったんだけど、川澄が中国のプレッシャーから逃れるように低い位置まで下がり、逆に高瀬は前に走るだけの単調な動きに終始。前線が孤立してほとんど前で基点が作れなかった。

そのためにボランチの澤がバイタルに上がってカバーしようとするんだけど、同じボランチの阪口とSHの宮間、中島と連携が取れてないので澤のプレスが意味なく、中盤にスペースが出来て簡単に中国の選手にドリブルで攻め込まれてしまう。

後半から宮間がトップ下に入って川澄がSHになった4-2-3-1になったが、これでようやくセンターラインが安定し、澤のW杯決勝を思い出させる芸術的なニアへの飛び込みヘッドが決まってこれで日本のペースになるかなと思ったのだが、せっかくのチャンスに中島らが深いピッチに足を取られるなどトドメを指す機会を自ら失ってしまう。で、80分にハンドでPKを取られて同点。

日本は澤がいなくなってからさらに攻撃がグダグダになってしまって中国のロングボール攻撃にタジタジだったのだが、最後まで元気な川澄を頼りに延長戦を切り抜けられるかなと思ったら、ロスタイムに劇的な岩清水の決勝ヘディングという結末に終わった。

それにしても勝ったのは良いけれど、大儀見の不在を始め、得点に絡んだのが澤、宮間、岩清水、試合を支えたのが宇津木に川澄と、それがこの試合だけじゃないだけにワールドカップ組がいなくなったら日本はどうなってしまうのだろうという暗い気持ちになってしまったよね・・・

戦術面でも、阪口が不調で澤も全盛期からはさすがに衰えが見えるので、4-4-2ではバイタルのケアが徐々に厳しくなりつつある。4-2-3-1の時間帯が良かっただけに、若手の特性に適した戦術を考えなおすべき機会ではないだろうか。是非決勝ではワールドカップ組以外の活躍、奮起を見てみたいものだ。

 

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