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「シティでは遠藤みたいなヤヤ・トゥーレ」イングランド・プレミアリーグ第38節 マンチェスター・シティ-ウェストハム

チャンピオンズリーグでも無い限りは、日本人選手が出ない欧州リーグの試合は基本的に見ない、と言うかそこまで見てる時間がないんだけど、この試合はシティがプレミアリーグ優勝を決めた試合だし、コートジボワール最大のキーマンであるヤヤ・トゥーレが出場している試合なので偵察を兼ねて(?)見てみることにした。

試合は最初から終始シティがウェストハムを圧倒。本来ならばかなりプレッシャーのかかる試合になったはずなのだが、逆に追う立場で精神的には有利だったはずのリバプールとチェルシーがこけてしまい、引き分けでも優勝となった事でかなり楽にプレイが出来たようだ。

それにしても、今期のプレミアではマンUの試合を見続けていた事もあって、シティの戦力的な穴の無さはやはり驚異的である。マンUのサイドと言えば、香川以外は皆ドリブルやクロスしか出来ない単細胞選手ばかりなんだけど、シティはシルバにしてもナスリにしても、パスもクロスも出来る選手が揃っており、サイドにボールが行ったらそこで攻撃が終了する某チームとは違い、切れ目なくボールが縦横に動いて相手を揺さぶり、簡単に穴を作ってシュートを打ってしまう。

チャンピオンズリーグでは、不幸にも同じベクトルを持ったサッカーをするバルサと早くに対戦してしまい、メッシの覚醒と不運な判定に敗退を喫してしまったが、戦力の充実と機能的な完成度ではプレミアの中では1つ群を抜いた存在であり、マンチーニが散々苦労したスター選手のコントロールはペジェグリーニが上手く抑えこみ、こうなると優勝はまあ当然だろう。

で、注目のヤヤ・トゥーレのプレイであるが、以前にベルギーと対戦したコートジボワールの親善試合ではトップ下に入って攻撃を牽引していたのだが、前線に綺羅星のごとく才能が唸っているシティでは、真ん中でウロウロしながらボールをもらってはショートパスで繋ぎつつ、時にはゴール前まで上がるという、まるで遠藤のようなアッサリしたプレイスタイルになっていたので驚いた。前節で試合終了間際にハーフライン近辺からドリブルを仕掛けて得点したプレイが話題になったが、これだけボールをさばくだけのプレイで済むならスタミナが余るのも当然だわなと思ってしまった。

まあ遠藤みたいなプレイと言っても、フィジカルやリーチは比べ物にならないわけだし、ボランチだろうがトップ下だろうが厳しいマークは必須の選手ではあるが、逆に言うと彼のスタミナを浪費させるぐらいに走らせてやる気を奪ってしまうことが出来れば、日本にとっては勝利に一歩近づくことになるはずだ。もう1人のキーマンであるジェルビーニョとともに、ザックはどう対応策を施すのだろうか。

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